今回は、8月の初めに納品しました、大きなダイニングテーブルを紹介します。
淡路でご自宅を新築中のお客様から、ダイニングテーブルのご相談を頂きました。
知り合いを招いてのパーティーもされるとのこと。できるだけたくさんの人数で使えるよう、大きくて存在感のあるテーブルにしたいとのご希望でした。
お家の設計図を見ながら打合せを行い、テーブルを置くリビングダイニングの広さと、10人ほどで使える大きさということから、巾1m、長さ2m20cm とすることになりました。
「どっしりした感じで」 というご希望もありましたので、天板の厚みは40mmとしました。
実はこのサイズは、これまで私たちがお納めしてきたテーブルの中で最大になります。
部材ごとに加工してから最後に組み立てて完成させる棚などと異なり、テーブルは、製作過程の初期の段階で天板用の材木が完成サイズになりますから、初めから大きな板を加工していくことになります。
鉋がけ、整形、反り止めを入れるための溝の加工、ペーパーがけなどの作業の中で、何度も何度もを裏表を返したり、立てたり、寝かしたり、方向転換をしたりする必要があります。
重量のある大きな板を、限られた作業空間の中で2人であっちに運んだり、こっちに向けたりと、取り回しにはかなり苦労したのですが、その分存在感のあるしっかりとしたテーブルに仕上がりました。
お引っ越し直前の新築のお部屋に無事、間に合いました。

材料はタモ、仕上げはオイル塗装、サイズは1000×2200×700mmです。

工房ではあんなに取り回しに苦労した大きなテーブルも、広いリビングダイニングに納めると、ちょうどよいサイズです。

脚まわりはすっきりと(人が座った際にテーブルの脚が邪魔にならないよう、2本脚のデザインをご希望でした)。
”貫” のウォールナットのクサビがワンポイントです。
後日、ご家族みなさんがたいへん気に入って下さったとうかがいました。
加えて、笑い話として、テーブルをお納めしたその夜、板がきしむような音がしてちょっと驚いたというお話しもうかがいました(それ以降は静かになったそうです)。
お部屋の環境に馴染むように天板が伸縮して音がしたのだと思いますが、これから色つやも少しずつ変化して、さらにお部屋に溶け込んでいくと思います。(Ku)