ナナフシの楽園?

かげさまで、先月のサンコア(岡山県玉野市)での展示会は無事に終了いたしました。

ご来場くださいました皆様、ありがとうございました。

展示会の準備に追われ、ちょうど雑草が元気になり始める時期に庭や畑を放置してしまったので、淡路に戻ってからここしばらくは、草むしりや夏野菜の植え付けなどに追われていました。

岡山に滞在していた10日ほどの間に、庭にはいろいろな変化があったようです。

ナナフシがいっぱい!
ナナフシがいっぱい!

すっかり茂ったブナの若葉には、ナナフシの幼生がいっぱい!

あっちの葉にもこっちの葉の裏側にも … 。

ざっと数えただけで10匹以上。まるでナナフシの楽園みたいです。

これまでも毎年何匹か姿を見ていましたが、こんなにたくさん同時に見つけたのは初めてです。

きっとブナの近くで卵が孵ったのでしょう。

その後、庭や裏山の他の草木へそれぞれ移って行ったようですが、また折々に姿を見せてくれることでしょう。

庭のきのこ
庭のきのこ

いつの間にか、こんなキノコも。

この朽ち木にはこれまで時々シイタケが生えていたのですが、これはどう見てもシイタケではなさそうです。

花さじきの「しあわせを運ぶ鳥」
花さじきの「しあわせを運ぶ鳥」

ところで、「淡路花さじき」では毎年、牧草を刈り取って、子供たちがデザインした地上絵が描かれるのですが、今年は『しあわせを運ぶ鳥』だそうです。

工房への行き帰り、この地上絵が目に入ります。

展示会前は ” 鳥 ” の周囲の草が伸びてしまってちょっと分かりにくくなっていたのですが、私たちが淡路を留守にしていた間に余分な草が刈り取られ、散髪したてのようにさっぱりした姿になっていました。

地上絵は、この  ” 散髪作業 ” を繰り返しながら、7月末まで楽しめるそうです。

サンシャインホールでの展示会のご案内
サンシャインホールでの展示会のご案内

5月の終わりには、今年で6回目となる、地元淡路市での展示会を予定しています(詳細はホームページの『展示会案内』をご参照ください)。

天板の広さを変えることができる「ゲートレッグ・テーブル」や、少し大きめの「仏壇」、机の上に立てても、壁に掛けてもお使い頂ける「鏡」など、新作を準備しております。

期日が近づきましたらまた改めてご案内いたします。(Ku)

 

新年あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

あれよあれよという間に年末年始が過ぎ去り、今年も無事に仕事始めを迎えることができました。

2人とも健康に新たな年のスタートがきれたことに感謝し、今年もがんばりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

今年は、4月に最初の展示会を予定しております。さきほどホームページの 『展示会案内』 に、今年の展示会の予定を掲載いたしましたので、ぜひご参照ください。

話は変わりますが、一昨年、淡路島で「舌」や有機物の「紐」の付いた 『銅鐸』 がたくさん発見されて大きな話題になりました。

私たちもとても興味を持ち、発掘された実物の銅鐸の展示を見に行ったり、シンポジウムを聞きに行ったりしたのですが、昨年末、これに関するちょっと楽しい体験をしてきました。

出来上がった銅鐸と銅鏡のミニチュア
出来上がった銅鐸と銅鏡のミニチュア

バスターミナルでたまたま手に取った淡路の観光パンフレットで、「淡路文化史料館」(洲本市)で、『銅鐸・銅鏡鋳造体験』 というイベントが開かれること知り、2人で参加してきました。

『銅鐸』 もしくは 『銅鏡』 のどちらかのミニチュアを作るのですが、精巧な鋳型(耐熱ゴム製だそうです)や、低温で熔融する合金等があらかじめ準備されています。

作業内容は、「鍋で熔かした合金を鋳型に流し込む→冷めたら鋳型から取り出す→余分な部分を金鋸やニッパで切り取る→水研ぎペーパーおよび研磨剤で磨いて完成」 というもので、所要時間は1時間ほどでした。

銅鐸にはちゃんと「舌」が付き、銅鏡はピッカピカです
銅鐸にはちゃんと「舌」が付き、銅鏡はピッカピカです

『銅鐸』 は高さが約7cm、『銅鏡』 は直径が約5cmですが、銅鐸には本物同様、「舌」を付けることができ、振ると ” コロンコロン…” と音がしますし、手を真っ黒にしながら磨き上げた銅鏡にはちゃんと顔が映ります。

文様については、『銅鐸』 の方は簡略化されているそうですが、『銅鏡(三角縁神獣鏡)』 はかなり精巧に再現されているとのことで、ルーペで見ると、3体の神様や5体の獣などの細かい文様がきれいに現れています。

本物とは材料も違いますし、用意された鋳型で作っただけですが、古代の人々の暮らしについて興味がさらに深まった、とても楽しい体験でした。(Ku)

ワカメの旬も、春なのです!

先週の半ば、淡路では春一番が吹きました。

もうとっくに吹いていると思い込んでいたので意外でした。時ならぬ南からの強い風と大粒の雨に、工房ではポタポタと雨漏りが…。機械など濡れては困るものは大慌てでシートで覆ったので、幸い大事にはいたりませんでした。

茎ワカメは湯通しすると鮮やかな緑色になります
茎ワカメは湯通しすると鮮やかな緑色になります

四方を海に囲まれた淡路島で春を告げる食べ物と言えば、先日ブログでも紹介させて頂きました“イカナゴのクギ煮”が有名なのですが、実はワカメもそうなのです。

年中口にするワカメに旬などあるのかと思われる方も多いかと思うのですが、ワカメは2月から5月にかけて収穫され、干したり塩漬けにしたりして『保存食』という形で季節に関係なく市場に流通しているのです。

今の時期、近所のスーパーでは獲れたばかりの“新鮮?”なワカメをカゴに盛って売っています。なかでも“茎ワカメ”は値段も安く、調理も簡単で、なおかつ食物繊維やビタミンなどが豊富、おまけに美味しいと4拍子揃った私達のお気に入りの一品です。

茎ワカメの甘酢づけ
茎ワカメの甘酢づけ

買って来た茎ワカメをよく洗い、軽く塩ゆですると最初は黒っぽかった茎ワカメが鮮やかな緑色に変わります。それをひたすら厚めにスライスし、生姜と一緒に 甘酢に漬け込むとできあがりです。

甘酢のさっぱりした味と茎ワカメのコリコリとした食感は毎日食べても大丈夫。大量に作り置きして毎日冷蔵庫から食卓へ少 しずつ運ばれ、しっかりと私達の胃袋へ収まっていきます。

“オバQのくち”のような、“豆”のような…
“オバQのくち”のような、“豆”のような…

今回の新発見は、茎ワカメの断面です。

真ん中で二層に分かれていて、“オバQのくち”のような、はたまた、“豆”のような…ちょっと愛嬌のある美しい形をしています。『このかたち、何かに活かせないかな?』と、しばらく眺めていたのですが、とりあえず、頭の引き出しへしまい込んで置くことに。きっと忘却の彼方へ去って行ってしまうことでしょう…。

春分の日、今年も南あわじにある酒蔵『都美人』の蔵開きへ行ってきました。

昔ながらの“天秤”しぼり
昔ながらの“天秤”しぼり
“天秤”でしぼられた新酒、薄く濁っていてこくがあるのに後味スッキリ
“天秤”で搾られた新酒、薄く濁っていてこくがあるのに後味スッキリ

蔵の中の見学やきき酒大会、試飲やクイズなどで半日、楽しく過ごさせていただきました。

合鴨君、ありがとう!!
合鴨君、ありがとう!!

恒例の合鴨の焼き鳥と鴨汁も美味しく呼ばれました。

なぜ焼き鳥と鴨汁が恒例なのかと言いますと、お酒造りに欠かせないお米を近くの農家の方が合鴨を使って無農薬で育てているからなのです。合鴨さんは田んぼで大活躍した後、焼き鳥や鴨汁となって私達の胃袋まで満たしてくれるのです。本当に感謝、感謝です。

さて、いま工房では小引出など注文の品をつくりながら、春からの展示会で発表する椅子の試作を行っているところです。どうぞご期待下さい。(Hi)

干し芋に魅せられて

年が明け、底冷えのするような毎日が続いています。

私達の作業場は淡路島を南北に分断する丘陵の上にあり、冬になると西風がまともに吹き付け、気温以上に寒さを感じるのですが、今年の冬は例年に比べて西風の勢いが弱いように感じています。その分だけ肌身に感じる寒さは少しはましなように思うのですが、それでもやはり寒さは身にしみます。

作業場の庭はまだまだ休眠状態なのですが、水仙の芽だけは元気にスクスクと育っています。そういえば、今日(1/13)の朝日新聞の朝刊に、淡路島南部の灘黒岩水仙郷の記事が写真入りで掲載されていました。『約500万本の水仙が咲き始め、見頃を迎えている』とのことです。

水仙郷から紀伊水道をのぞむ
水仙郷から紀伊水道をのぞむ

私達も4年ほど前に一度訪れたことがあるのですが、紀伊水道を望む南側の斜面一帯に、青い空と青い海に包まれて咲き誇る水仙の花はとても美しく、今でも心に焼き付いています。

水仙を下から見上げると…
水仙を下から見上げると…

もし近くに来られるご予定のある方は、是非、訪ねてみて下さい。

昨年末の弘法市で『干し芋』を買って来て作業場の薪ストーブで焼いて食べたらえらく美味しかった、という話を以前にご紹介いたしましたが、そのあまりのおいしさにすっかり虜になってしまった私達は、ならばいっそのこと自分たちで干し芋を作ってみよう、ということになりました。

ただただサツマイモを蒸して、切って、干せばいいのだろう、と想像しつつも、とりあえずインターネットで調べてみると、基本的にはそれでOKなのですが、干し芋に適した品種があることと、なるべくゆっくりふかした方が良い、ということがわかりました。

サツマイモの品種について、干し芋には“玉豊(たまゆたか)”や“玉乙女”という品種が適しているとのこと。どちらも私達には耳なじみのない品種なのですが、ふかしたときに“ベットリ”とした食感がでて、干し芋になってからでもほどよい柔らかさが保たれるのだそうです。

ところが、近所のスーパーに並んでいるのはどれも“鳴門金時”ばかり。

“鳴門金時”は“ホクホク”とした食感が特徴で、普通に食べるには美味しいのですが、干し芋にすると固く仕上がってしまうので、あまり適していないとのこと。それでも、まあとりあえずやってみようということになり、“鳴門金時”で早速取りかかりました。

いも、蒸してます
いも、蒸してます

まず、セイロはないので、厚手の鍋に金ざるを敷き、サツマイモを蒸し上げます。

なるべくゆっくり蒸した方が良いということなので、ふかし芋の香りに包まれながら1時間半ほど、じっくりと蒸し上げました。

いも、干してます
いも、干してます

蒸し上がったサツマイモの皮をむき、薄くスライスして天日に干すこと1週間。説明にあったとおり、確かにカチカチの、丁度干からびたチーズのような干し芋が出来上がりました。

干し芋のできあがり
干し芋のできあがり

ストーブの上にのせ、ほどよく焦げ目が付いたところをみはからって食べてみたのですが、やはり、弘法市で買ってきたものよりも堅めで甘さも少し物足りないような感じです。

家内は思ったよりも上手く出来たと上機嫌なのですが、私は、弘法市のものを口にしたときの、あの感動を期待していたので、少しがっかりしてしまいました。それでも、新しい冬の愉しみを発見できただけで、“よし”とすることにしましょう。

次は、芋の種類を変えて再挑戦です。(Hi)

オーディオ棚の納品とコアラ

本日、南あわじのお客様からご注文いただいておりましたオーディオ用の収納棚を納品してきました。

オーディオ棚
オーディオ棚

春の淡路での展示会においで頂いたお客様なのですが、9月に工房へお越し下さり、オーディオ用の棚のご相談をいただきました。

その際にお聞きした
①本体を納める上部は使いやすさを優先させて扉,裏板なしの棚とする
②下部は雑誌などの雑多な物を収納したいので扉を付ける
③横に置くスピーカーとバランスの良いサイズとする
などのご希望をもとに3パターンほどの図面を作成し、10月半ばにご自宅にうかがってお部屋の雰囲気を確認するとともに、デザインの決定をさせていただきました。

また、スピーカーを直に床に置きたくないとのことで、「ヰ型」の簡単な台もつくって納めさせていただきました。

「ヰ型」のスピーカー台
「ヰ型」のスピーカー台

リフォームされたばかりの、木をたくさん使ったお部屋にとてもよく合い、とても喜んでいただけてほっとしました。

そして、”イングランドの丘” へ。

お客様のお宅から帰る途中にある農業公園 ”イングランドの丘” 。今日は 淡路島民は入場料が無料となる ”島民デー” だったこともあって初めて行ってみました。

ここは、”イングランド” なのになぜかコアラがいるので有名です。2人とも本物のコアラを見たことがなかったので、まずは「コアラ館」へ。

木の上でじっとしているコアラ
木の上でじっとしているコアラ

ちょうどコアラの昼食どきだったようで、エサのユーカリを黙々と食べているコアラが多かったのですが、木の上でじっと動かないコアラもいました。

上の写真のコアラはまるで木の枝に挟まってしまったぬいぐるみのようで、なんだか面白かったです。

コアラのほかにも馬やロバ、羊、プレーリードッグ、ペリカンなどのいろいろな動物がいてちょっとした動物園気分でした。大きなリクガメもいるようですが、もう冬のお休みに入ったとのことでちょっと残念でした。

思っていたよりも広くて楽しいものがいっぱいで、子供連れの知り合いが遊びにきたら案内するといいな、と思いました。ただし、そこかしこからおいしそうなニオイも漂って来るので、誘惑に負けないようにしないと…。(Ku)

渦潮観光

西の空に日が沈み、夕焼けが次第に薄い紺色に変わると、急な坂道を転げ落ちるように一気に夜の闇が訪れます。

その闇の訪れを待っていたかのように、虫の音が一段と大きくなります。

私達の暮らしているまわりでは、先週あたりから稲刈りが始まっていて、吹き抜ける風が稲わらの香ばしい香りを運んできます。「夏の終わり」というよりも、「秋の訪れ」と呼んだ方が何となくしっくり来るような、そんな感じです。

今日(9月16日)、家内の高校時代の友達が静岡から遊びにやって来ました。

1日をかけて淡路島を案内することになり、いろいろと思案した結果、鳴門の渦潮を見に行くことにしました。せっかくなので、船の上から見ようこということになり、島の最南端の「福良」というところから観潮船に乗り込みました。

淡路で生まれ育った私なのですが、観潮船に乗るのは初めてのことです。

帆船の「日本丸」を模した観潮船は福良港から出港し、狭い湾内をすり抜けて一路鳴門海峡を目指します。港を出ると遙か彼方に鳴門海峡大橋が見えてくるのですが、遠目にも白い水しぶきが上がっているのを見ることが出来ます。

まるで川の流れのような…
まるで川の流れのような…

15分ほどで鳴門海峡大橋の真下に到着すると、西から東へ、瀬戸内海から太平洋へと潮が流れている真っ最中でした。

昨日がたまたま大潮だったこともあり、大きな落差を伴った潮の「流れ」は、まるで「川の流れ」そのもので、びっくりするほど力強く、圧倒されました(潮の落差は春の大潮の時が最大となり、4メートルにもなるそうです)。

渦が出来ては消えて…
渦が出来ては消えて…

流れのあちこちに、大小さまざまの「渦」が出来ては消え、また出来ては消え…。そのたびに船内では大きな歓声が上がります。

鳴門海峡を後にして…
鳴門海峡を後にして…

船は、潮の流れの中を何度も行ったり来たりして私達を楽しませてくれた後、30分ほどでその場を後にして福良港へ戻りました。あっという間の1時間。自然の雄大さを体感した1時間でした。

工房では、秋の展示会に向けて、戸棚やコモノなどの製作が追い込みに入っています。

モグラでモコモコ
モグラでモコモコ

庭では“モグラ君”の活動が再び活発になってきています。

どうしたものか、トホホッ…です。(Hi)