木曜日から、倉敷での展示会です。

今週の木曜日、10月18日より、倉敷での展示会が始まります。

2018年倉敷での展示会のお知らせ
2018年倉敷での展示会のお知らせ

DMの写真は、新居の縁側で撮影したものです。

写真の作品は、倉敷では初めての展示となるコンパクトなバタフライテーブルとスツールです。

このスツールは、脚を旋盤加工で製作しており、見た目が軽やかなだけでなく、重さも抑えた持ち運びやすい椅子になっています。

このほか、積み重ね式の棚、ダイニングチェアなどの家具や、額、トレイなどのコモノの展示販売をいたします。

注文製作や家具のリフォーム、修理なども承りますのでお気軽にご相談ください。

2018年倉敷での展示会のご案内
2018年倉敷での展示会のご案内

昨年まで展示会を行っていた『スペースみき』はリニューアルし、『滔々ギャラリー』になりました。

展示室は大原美術館寄りの鉄筋コンクリート造の方へ変わりますが、ギャラリーの場所は変わりません。岡山市民になった以外は何も変わらない私たち2人がお待ちしておりますので、安心してお越しください。(Ku)

小学生用の机と椅子の製作-②

今回は、前回の机と合わせてお作りした小学生用の椅子について紹介いたします。

椅子については、特に 「収納の際にはスタッキングできるものを」、とのご希望がございました。

また、「座面と背もたれのすき間は、子供さんが頭を突っ込んで抜けなくならないような間隔にすること」 など、子供さんたちと直接触れあう現場ならではの、具体的できめ細やかなアドバイスをいただきながら製作をすすめました。

小学生用の椅子
小学生用の椅子

ぶつかった際にケガをしないよう、角は優しい丸みを帯びており、机と同様、優しいシルエットの椅子に仕上がりました。

座面の下に持ち運び用のすき間を入れたところ、「たいへん便利」 と喜んでいただきました。

スタッキングした小学生用椅子
スタッキングした小学生用椅子

写真は3脚ですが、5脚くらいまでは安定してスタッキングできます。

たくさんたくさん子供さんたちに触れられて、どんどん色つやがよくなっていくのが今から楽しみです。

今回は、お客様の様々なご助言やご提案が、私たちの仕事の進め方ととてもうまくかみあい、机、椅子ともに、シンプルですが、木の質感を十分に活かした、優しくて丈夫な、使いやすいものに仕上がったと思います。

先日、使い勝手などのご意見をうかがったところ、職員さんの会議も今回の机と椅子で行うようになり (椅子も机も、大人でも十分お使い頂けるサイズです)、「それまでよりもよいアイデアが出るようになった」 とのたいへん嬉しいご感想をいただきました。

アンズにつぼみがつきました
アンズにつぼみがつきました

さてさて、一昨年、知り合いの方に杏の実を頂いてジャムにしたところ、とても美味しくて、その後苗を購入したのですが、その苗に蕾がつきました。

1本では実が着きにくいようで、もう1本種類の違うものを購入したいと考えているところです。

しばらくは 「 だんごより花 」 で我慢することになりそうです。(Ku)

 

小学生用の机と椅子の製作-①

今回は、先週の 「シンプルな学習机」 のデザインのもととなりました机を紹介させていただきます。

昨年の夏、児童発達支援施設を運営されている方から、小学生が食事時などに輪になって座ることのできる机と、それにあわせて使う木の椅子のご相談をいただきました(この椅子については次回に紹介させていただく予定です)。

机については、1つ1つは台形で、2つ合わせると一辺の長さが70cmくらいの六角形になり、各辺に子供さんがゆったりと座れるものを、自然素材のオイル仕上げで、というご希望でした。

通常、机やテーブル、椅子などの ”脚” で荷重を支える構造の家具(いわゆる ”脚物” 家具)では、強度をもたせるために、”脚” と ”脚” を水平につなぐ ”貫(ぬき)” という部材を配置するのですが、この ”貫” は、椅子の出し入れには邪魔になったり、足や膝に当たってしまうことがあります。

どの辺にも楽に椅子が出し入れできてゆったりと座ることができるようにするためには、脚まわりはできるだけすっきりしたものにする必要がありますが、強度を犠牲にするわけにもいかず、ここがいちばんの思案のしどころとなりました。

小学生用机-1
小学生用机-1

いろいろと悩んだ末、脚の取り付け部分に厚みと巾のある短い ”幕板” 状の補強材を取り付けることで、強度を確保することにしました。

小学生用机-2
小学生用机-2

脚まわりがすっきりとしているので、とてもシンプルな、でも柔らかい曲線をもつ優しいシルエットの机に仕上がりました。

小学生用机-3
小学生用机-3

2月初めに椅子と合わせてお納めしてまいりました。

子供さんたちに、木の優しくてあたたかい感触を楽しんでいただければ、と思っています。(Ku)

岡山での展示会も無事終了いたしました

おかげさまで、4月の岡山県玉野市での個展も無事終了いたしました。

遅くなりましたが、ギャラリーに脚をお運びくださいました皆様に厚く御礼申し上げます。

今回お世話になったギャラリー ”サンコア” さんでは、3年ぶり3回目の展示会でしたが、開催の間隔が長いだけに、サンコアさんでは初めて展示する作品が自然と多くなります。

展示した空間を眺めて、このブログでご紹介できていない作品が随分たくさんあることに気が付きました。

そんなわけで、そのような作品について、これから何回かに分けてご紹介させて頂きたいと思います。(納品済みのものや、既に展示会等でご覧頂いているような、ちょっと前の作品も含めてご紹介させていただきます。)

ペイシェントチェア
ペイシェントチェア

こちらは、『ペイシェントチェア』です。
(たも,拭漆仕上、幅320mm×奥行495mm×高さ1,055mm,座面高405mm
平成25年度日本民藝館展入選作品)

展示会では、「”ペイシェント” って?」と尋ねられることが多いのですが、”患者” ではなく、”忍耐” の意味での ”ペイシェント” です。

昔、ヨーロッパで ”糸繰り” 作業の際に使用されていた椅子がこのような形をしており、その ”糸繰り” がたいそう忍耐を要する作業だったために ”ペイシェントチェア” と呼ばれるようになったそうです。

糸繰り作業では腕を前後に大きく動かす必要があるために、背もたれが邪魔にならないよう狭い幅となっており、持ち運びも楽なように全体的に小ぶりなつくりが特徴です。

現在 “糸繰り” をされる方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、コンパクトなデザインの椅子は、ダイニングチェアなど、通常の椅子としてのご使用以外にも、玄関での来客用や、飾り台など臨機応変にご使用いただけると考え、製作するようになりました。

腕の動きを邪魔しないので、椅子に腰掛けての体操にもご利用いただけるのではないでしょうか。見た目よりもかなり軽いので、持ち運びも楽です。

積み重ね式本棚
積み重ね式本棚

こちらは、『積み重ね式本棚』です。
(たも,拭漆仕上、4段重ねた状態で幅890mm×奥行280mm×高さ1,400mm
平成26年度日本民藝館展入選作品)

同じ形の棚を4段積み重ねてありますので、1段ずつバラバラにしてもお使い頂けます。

また、前後を逆にしても同じ形に積み重ねることもできますので、お部屋の間仕切りにもなります。

上下が重なる部分では側板に溝を付けるなどして、前後・左右にきちんと組み合わさるよう工夫してありますので、簡単に積み重ねていただくことができます。

この2点は、6月に予定しております地元淡路での展示会にも展示する予定ですので、是非会場で実物をご覧ください。(Ku)

「太田秀世 木工展」開催中です。

先日17日(金)より、岡山県玉野市のギャラリー ” Sans quoi (サンコア)” にて、
「太田秀世 木工展 -変わるモノ、変わらないモノ- 」 が始まりました。

心配していたお天気も、おかげさまで良い方に変わり、雨の心配をせずに搬入や展示を済ませることができました。

展示の様子(サンコア)-1
展示の様子(サンコア)-1

入り口側の広いスペースには、DM写真の「櫃」や、積み重ね式の本棚、定番の椅子などを。

展示の様子(サンコア)-2
展示の様子(サンコア)-2

奥の方には、厨子や小さな棚のほか、トレイや小箱、卓上額などの小品を展示しました。

また、2階には、モビールや積み木、” もりのこシリーズ ” のマグネットやストラップなどの、私が製作している楽しいコモノを展示しております。

1階と2階、趣の異なる空間を楽しんで頂ければと思います。

ツヤツヤになったベンチ
ツヤツヤになったベンチ

6年ほど前にサンコアさんにお納めした大きなベンチは、たくさんのお客様にお座りいただき、こんなにツヤツヤにきれいになりました。

今回も、他の作品といっしょに1階に展示させて頂いておりますので、時と共に風合いが深まる無垢の木の家具の良さも確かめて頂ければさいわいです。

この週末の25日(土)、26日(日)は終日在廊する予定です。

是非、お気軽にお立ち寄りください。(Ku)

食欲の秋、芸術の秋、実りの秋

まんまるいきれいなお月様が、ぽっかりと空に浮かんだ ”中秋の名月” の木曜日。

お月見だんごの代わりに、冷たい ”白玉ぜんざい” を作りました。

月見”白玉ぜんざい”
月見”白玉ぜんざい”

もっちもちツルンツルンの白玉だんごは2人の大好物(簡単に作れるし…)。

お月様のことはすっかり忘れておいしくいただきました。

さて、食欲の秋は、芸術の秋。

10月の「たんばクラフト」、11月には倉敷での展示会が控えており、現在、新作の製作やコモノの補充などの準備を進めています。

製作中の”小椅子”
製作中の”小椅子”

これは、製作中の「小椅子」です。

実はこの春に”旋盤” を導入しました。

まだまだ使いこなすまではいかないのですが、これまで手作業で削りだしていた丸棒や、スツールの丸い座面などを、ずっと手際よく加工できるようになりました。

上の写真に写っている ”カノポス壺” のようなものは、旋盤で加工した小椅子の脚の部材です。これをさらに手道具で削り、刃物の跡を付けてざっくりと落ち着いた雰囲気に仕上げていきます。

涼しくなって仕事もはかどるようになりました。展示会に来て下さるお客様に喜んでいただけるよう、しっかりと準備していきたいと思います。

植木鉢で生ったりんご
植木鉢で生ったりんご

お隣の方が植木鉢で(!!)育てられているりんごの実をくださいました。

盆栽などでよく目にする”姫りんご”ではなく、直径6~7cmはある立派なりんごです。

今年は数は少ないけれど、大きな実がついたとのこと。

どんな味がするのか、いただくのが楽しみです(あ、やっぱり食欲の秋で終わってしまいました)。(Ku)