てんやわんやです

今年最初の展示会となった先週末の 『三田手仕事展』 は無事終了いたしました。

例年は、雪が舞うなどとても冷え込むことが多いのですが、今年はぽかぽか陽気に恵まれ、たくさんのお客様にご来場いただきました。

幸先の良い展示会シーズンの幕開けとなりました。

ご来場いただきました皆様、ほんとうにありがとうございました。

さて、現在は、その後片づけもままならぬまま、来週17日(金)から始まる岡山県玉野市のギャラリー サンコアさんでの展示会に向けての準備で、てんやわんやの状態です。

3年ぶりの玉野での展示会。

お客様に心地よい空間を楽しんで頂けるよう、あと一踏ん張り、がんばります。

サンコアさんでの展示会のご案内
サンコアさんでの展示会のご案内

写真は、今回の展示会用に製作した新作の 『櫃』 です。

上部の蓋が開く、小さめの物入れです。

この他、積み重ね式の本棚や戸棚、定番の椅子等を展示する予定です。

17日(金)~26日(日)(22日はギャラリーがお休みですのでご注意ください)の10:00~18:00、高松や直島へのフェリー乗り場である宇野港にほど近いモダンなギャラリーが会場です。(ギャラリーの場所等の詳細は、工房のホームページから、『展示会案内』をごらんください。)

会期中、私たちは、17(金),18(土),19(日),25(土),26日(日)に在廊予定です(17,18,26日は、終日の在廊を予定しております)。

モビール等の楽しいコモノもありますので、お気軽に脚をお運びください。(Ku)

来週末は「三田手仕事展」です。

工房へ向かう山道では、ところどころで山桜の花がほころび始めているのが目にとまるようになりました。

辿々しかったウグイスの鳴き声もやっとなめらかになって、今年も春がきました。

工房の庭では、「トサコバ」 が花を咲かせています。

ほとんど放置状態なのに、春になると毎年律儀に1本だけ芽を出し、花を咲かせてくれます(花が終わると、いつの間にか地上部分は消えています)。

これ以上ないような地味~な花なのですが、なんともいえない風情と存在感を感じます。

「トサコバ」の花が咲きました
「トサコバ」の花が咲きました

展示会シーズンの幕開も目前です。

次の週末 (4月4日,5日) は、今回で8回目を迎える 『三田手仕事展』 に参加します。

染め、織り、皮、焼き物、自然酵母のパン屋さんなど14名が三田の古民家に集まり、自分の作品を展示・販売する楽しいグループ展です (詳細およびご案内の大きな画像は、ホームページ「展示会案内」をご覧ください)。

『第8回三田手仕事展』のご案内-1
『第8回三田手仕事展』のご案内-1
『第8回三田手仕事展』のご案内-2
『第8回三田手仕事展』のご案内-2

歴史の街、三田の散策も兼ねて是非脚をお運び下さい。(Ku)

『コート掛』が完成しました

年明けから製作に取りかかった 『コート掛』 が完成しました。

「事務所で使用する ”コート掛” を」 とのご相談を最初に頂いたのが昨年6月の淡路での展示会のときですから、あしかけ9ヶ月目での完成ということになります。

最大5人分のコートが掛けられること、他の調度品と調和がとれるよう仕上は拭き漆で、などのご希望をお聞きし、デザインなどのアイデアをじっくりと練り上げていくことになりました。

ご相談や打合せを重ねた結果、設置場所の関係から自立式ではなく、壁に固定する壁掛式とし、四角に整形した板にフック金具を取り付ける、という方向で、いったん計画はまとまりました。

ところがその後、別の目的で材木を整理していた際に、「今回のコート掛にピッタリでは?」 と思われるケヤキの一枚板が目に留まりました。

自然のままの形のバランスがよく、シンプル過ぎず、それでいてうるさ過ぎもせず、この形を活かせば、ありきたりではない、独特のコート掛 になるのでは、と感じました。

また木目も、よく詰まった、全体的には素直な木目なのですが、端の方や節周りには複雑で面白い木目も見られ、漆を塗って仕上げたらとてもきれいになりそうだと思いました。

念のため、お客様に材木の確認をお願いし、OKを頂いたうえで製作に取りかかりました。

その後、折に触れてこのブログでご報告させて頂いていたように順調に作業は進み、先日金具を取り付けて無事完成に至りました。

完成した”コート掛”
完成した”コート掛”

金具は千鳥に配置し、メインの上の3つは大きめの金具、サブの下の2つは小さめの金具としました。

節周りの状態
節周りの状態

自然のままの形を活かすため、刃物でざっくりと仕上げた端部もきれいに仕上がりました。

複雑できれいな木目
複雑できれいな木目

拭き漆仕上は木目が引き立つのが特徴ですが、複雑な木目の部分では、特にその美しさが際立ちました。

完成した”コート掛”の裏面
完成した”コート掛”の裏面(金具取付前)

コートが掛かることを考え、少しでも重量を軽くするために、裏面は大きくはつりました(これで3kgほど軽くすることができました)。

漆がしっかりと乾くのを待って先週お納めしたところ、早速取り付けて写真を送って下さいました(取り付けはお客様にお任せしました)。

設置された”コート掛”
設置された”コート掛”

白い壁に漆の色がよく映え、書棚などとの調和もとれ、とてもよい感じで納まっている写真を拝見して安心しました。

お客様もたいへ ん気に入って下さり、「ぴったりで素敵な空間になりました」 との、たいへん嬉しいお言葉を頂きました。 ありがとうございました。

設置された”コート掛”
設置された”コート掛”

春は確実に近づいているようですが、もうしばらくはコートが必要なようです。たいへんお待たせしましたが、なんとか 『コート掛』 を活用して頂ける時期にお納めすることが出来てホッとしています。(Ku)

未知との遭遇?

謎の影
謎の影

長~く伸びる2つの影。

これはいったい……?

詳しくは、また来週。

漆塗り作業
「コート掛け」の漆塗り作業

製作中の 「コート掛け」 は、2週間ほど前に漆塗り作業が終了し、現在 ” 室(むろ)” の中でじっくり乾燥中です。

” 漆はかぶれるのでは?” と思われる方も多いと思いますが、しっかり乾燥した漆製品でかぶれることはありません。

塗る前の ”生漆(きうるし)” は、ベージュ色をした、とんかつソース 位の粘り気のドロッとした液状で、これを木地に塗るのですが、この 乾燥前の ”生漆” が素肌に付くと大変な目にあいます(希にかぶれない体質の人もいるそうです)。

体も慣れてきたのか、最近はひどくかぶれることはなくなりましたが、私は以前、腕がパンパンに腫れて皮膚科にかかったことがあります。

思わず「それを注射するんですか?」と聞いてしまったほどの、針が中心より端に寄った位置から出ている、それはそれは太い注射器が目の前に…。

さすがにすっきり治りましたが、テレビで見たことのある、獣医さんが牛にしていた注射にそっくりで、かなりおっかなびっくりの治療でした。

お客様をそんな目にあわせては大変と、拭き漆仕上の場合は、充分に漆が乾いてから納めさせて頂くことにしています。

そんなこともあって手間暇のかかる拭き漆仕上げですが、その分出来上がりの美しさは格別です。

近日中に金具を取り付けて、完成した「コート掛」をご紹介させて頂く予定です。ご期待ください。(Ku)

めでたし、めでたし

干し芋、出来上がりました!!

去年は 「とにかく干す! 全部が乾くまでとにかく干す!」 ということだけ考えていたので、干し過ぎてちょっと硬い干し芋になってしまいました。

作りたいのは、表面はちゃんと乾いているけど、内部はしっとりしている、もちもちした食感の干し芋です。

乾燥不足だと保管中に傷んでしまうし、干し過ぎだと硬くなってしまうのが難しいところです。今年は、1枚1枚状態を確認しながら干し加減を調整しました。

そして…

出来上がった干し芋
出来上がった干し芋

ひっくり返したり、いったん缶にしまったり、また出して干したりと試行錯誤の末、どうにか、もっちりしっとりの、私たちの理想に近い干し芋が出来上がりました。

今年はお芋の出来もよかったのか、去年のものよりもずいぶん甘く柔らかく、おいしい干し芋になったような気がします。

ただ、まだ2年目で、上手にできた要因が特定しきれない(そもそもお芋の出来が良かっただけ?蒸し方を少し変えたのが良かった?などなど…)ので、来年また今年のような干し芋を再現できるかどうかがポイントです。

それはさておき、ここしばらくの私たちの ”おいしいおやつ”? が確保できて、めでたし、めでたし、です。

ストーブで焼いて
ストーブで焼いて

ストーブでちょっと焦げ目が付く位に焼いて食べるのが私たちのお気に入りです (あんまりお腹が空いたときは、私は焼かずにむしゃむしゃ食べてしまいますが…)。

もちろん”芋飴”も
もちろん”芋飴”も

もちろん、今年も芋飴も。

今年はお正月のお餅用の ”きなこ” がたくさん余っていたので、きなこを使いました。

煮詰める時の私の辛抱が足らなかったようでちょっと軟らかめですが、おいしい? 『げんこつ飴』 になりました。

今年も”春の足音”が。
今年も”春の足音”が。

私たちがお芋を蒸したり干したりつまみ食いをしたりしている間もちゃんと季節は進んでいたようで、今年も工房の庭の片隅に ”スノードロップ” が咲きました。

春もそう遠くはないようです。

葉っぱは鳥が、蕾は私たちが
葉っぱは鳥が、蕾は私たちが

工房の畑のブロッコリー。

どうも鳥が葉っぱをつつきに来ているようです。

さいわい鳥さん達は、私たちが食べる ”蕾” の方には興味が無いようです。

葉っぱは鳥さん達が、蕾は私たちが食べればみんな満足で、これも 『めでたし、めでたし』 です。(Ku)

今年も、全ての展示会が無事終了いたしました

先週末は、倉敷での ”アイビーバザール” に参加してまいりました。

すきま風や石畳の床冷房(!!)で寒さに打ち震えた昨年の経験から、今年はダウンジャケットや大量のカイロなどで完全武装。それに加えて、ホテルで沸かしたお湯をポットで運び、熱~いお茶やインスタント味噌汁で温まりながら楽しい2日間を過ごすことができました。

ライトアップされた『アイビー学館』
ライトアップされた『アイビー学館』

急な冷え込みの中、脚をお運びくださった皆様、ありがとうございました。

また、実行委員やスタッフの方々には搬入搬出などたいへんお世話になり、感謝するばかりです。

このアイビーバザールで、今年も全ての展示会を無事に終えることができました。来年も、たくさんの方々に楽しんでいただけるようがんばっていきますので、どうぞよろしくお願いいたします(来年の展示会の予定は、近日中にホームページ中の『展示会案内』でご案内させていただきます)。

さて、先日、本年度の 『日本民藝館展』 の審査結果通知をいただきました。おかげさまで、今回出品させていただいた積み重ね式の本棚 「拭漆四段積書棚」 が入選を頂きました。

積み重ね式の本棚
積み重ね式の本棚

昨日13日より、東京駒場の ”日本民藝館” で開催されている 『日本民藝館展』(外部リンク) で展示して頂いております。機会がございましたら、是非脚をお運びください。(Ku)