皆既月食

昨夜は皆既月食でした。今回のように初めから終わりまで全てを観ることができるのは珍しく、”密かに”楽しみにしていました。

”密かに”というのは、私が月食や日食などをしっかり観ようと周到に準備をすると、必ずと言って良いほど天気が悪くなるのです。今回は”月食”という言葉すら口に出さないよう我慢してきました。そのかいあってか、天気予報でも概ね晴天の予報のままその日に近づいていました。

でも、できれば簡単に写真を撮りたいと思っていたので、金曜日の夜にコンパクトデジカメでの撮影方法を調べてしまいました。

そして当日の朝、まず天気予報をチェック。午前中は若干雲が出るものの以後は晴れの予報でひと安心。ところが、家の掃除などをしているうちに雲が拡がってきて空が真っ暗になっていくではありませんか…。でもまあ天気予報のこともあるし、と安心しているとザァーッと雨の音が…。なんということでしょう!!

その後、雨は止み、ときおり晴れ間はのぞくものの曇りがちな空。このまま終わってしまうのか…。「こんな天気になってしまったのは私のせい?ごめんなさい!」などと思いながら食の始まるまでの時間を過ごしました。

部分食が始まった頃、恐る恐る外を覗いてみると、一部に雲がかかっているものの、月は明るく顔を見せてくれていて大喜び!!バタバタと服を着重ね、カメラなどの準備をして外へ。

部分食
部分食

私の使っているコンパクトデジカメの限られた機能ではなかなか思うような写真は撮れませんでしたが、観れたことに満足です。

そして皆既食へ…。

今回は皆既食が50分以上続いたので、フィルムカメラも出して写真を撮ったり、ボーっと眺めたりして堪能しました。

ちょうどおうし座のツノの間にポッカリと浮いた赤銅色の月。なんとも幻想的で、眺めているうちに日々の雑多なことも頭の中から抜け出ていくようでした。

次の、大きな天文現象は来年5月の金環日食です。天気に恵まれるよう、忘れたことにしておきます。

戸棚
戸棚

さて、先日、今年度の新作工芸公募展『日本民藝館展』の発表がありました。今回は拭き漆仕上げの戸棚と長椅子を出品し、戸棚を入選,長椅子を準入選としていただきました。

現在、東京の日本民藝館で開催されている「平成23年度 日本民藝館展」にて展示していただいております。機会がございましたら、是非ごらんください。(Ku)

倉敷の風景~2011~

今年も、倉敷に滞在中に撮ってきた倉敷の風景をご紹介します。

倉敷民藝館
倉敷民藝館

滞在中に必ず行くのが、『倉敷民藝館』です。”普段使いの道具”として昔の人がしっかりした技術で丁寧につくった数々の展示品は、派手さはないのに存在感があり、シンプルで穏やかな色・形をもち、しかも使いやすく工夫されたものばかりです。私たちの目指すものづくりに通じることでもあり、とてもよい勉強になります。

軒の通り
軒の通り

民藝館からギャラリーへ向かうのに通る路地です。心地よい狭さの路地に沿って長い軒がず~っとつながっており、2人とも大好きな路地です。白壁と黒っぽい柱や窓枠,軒の垂木のコントラストが絶妙です。

グラデーションのきれいなツタ
グラデーションのきれいなツタ

路地の先で、紅葉しかけてきれいなグラデーションになったツタが軒から1本たれ下がっているのを見付けました。ギャラリーのオーナーさんのお話しでは、今年は秋になっても暑い日が続いたため、美観地区周辺の紅葉はいまひとつとのことでした。この時期にまだ緑の部分が残ったこんなきれいなツタが見られたのもその気候の影響かもしれません。

倉敷からの帰路、『閑谷学校』に立ち寄りましたが、ここではモミジがきれいに紅葉していました。閑谷学校についてはまた日を改めてご紹介します。

薪に生えた大きなシイタケ
薪に生えた大きなシイタケ

倉敷に出掛けている間に、工房の薪に大きなシイタケが生えていました。直径15cmほどもあってびっくり!!晩ご飯のお鍋に入れていただきました。(Ku)

スペースみき『木工展<2011>』

会場のギャラリー”スペースみき”
会場のギャラリー”スペースみき”

倉敷での個展が無事終了しました。急に寒くなりましたが、おかげさまでお天気にも恵まれました。

寒い中お越しくださった皆様、本当にありがとうございました。

写真左手に写っている緑のカーテンは、ギャラリーのオーナーさんが毎年育てていらっしゃる”チョウマメ”という豆科の植物です。いつもはこの時期になると既に枯れて片付けられてしまっているのですが、今年は秋になっても暖かい日が続いたため、まだ青々と葉を繁らせていました。

展示の様子-1
展示の様子-1

正面の床の間には、以前このブログでご紹介させて頂いた、『引き出しを入れた”小棚”』を展示しました。

展示の様子-2
展示の様子-2

畳の上には食器棚,文机,四方棚,お膳などのほか、トレイなどの卓上小物を。

展示の様子-3
展示の様子-3

写真奥の窓の手前に展示してあるのが、先日13日のブログで触れた”あともうひとつ”の作品、『おこた』、そう、”こたつ”です。

自宅では冬の暖房はもっぱら石油ストーブで、こたつは10年ほど前に手放して以来使っていませんでした。ただ、節電を考えるとやっぱりこたつは効率がよさそうですし、独特のくつろぎ感も懐かしく、また使いたいなあと思い、こういう仕事をしているのだから”自分達で作ろう!!”ということになりました。

参考のためにホームセンターや電器店をのぞいてみたのですが、四季を通じて”座卓”としても使うことを考えるとなかなかコレというものを見付けることが出来ませんでした。同じように、既製の”こたつ”に満足のいかない方もいらっしゃるのではないか、と今回展示させていただいたところ、特に若いお客様にご好評をいただきました。

今回はご注文で製作した食器棚と文机の納品を遅らせて頂いて展示できたこともあり、いつもより多くの初めての作品を展示することができました。これらの作品の詳細は、ホームページの方で順次ご紹介させて頂きます。

倉敷での個展は今回で7回目になります。これからもじっくりと回を重ねていきたいと思っております。来年は10月23日からを予定しております。また1年間健康でがんばっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。(Ku)

秋の空と冬の夜空

火曜日の午後、ふと空を見上げると真っ青な空に真っ白な雲がきれいに拡がっており、思わずシャッターをきりました。

秋の空と雲
秋の空と雲

空の高さを感じさせる澄みきった秋の青空と真綿のような真っ白な雲。なんという雲かは分かりませんが、上空の空気の流れが見えるようでした。

その日の夕方、帰り際にまた空を見上げると、見事な”かさ”をかぶった月と明るく輝く木星が見えていました。かなり分かりにくいですが、月の左下方に写っている小さな点が木星です。

”かさ”をかぶった月と木星
”かさ”をかぶった月と木星

東の空に木星が見えるようになると、冬が来たことを実感します。昼間は秋の空だったのに、夜はもう冬の空です。この日はちょうど立冬だったようです。

工房の周りは街灯も無く、月のない夜は星がよく見えます。冬は空気が澄み、特にきれいな星空になります。南の空にのぼったオリオン座やおうし座などを見るたびに”冬だなぁ~”と思うのです。

ATLANTIC TIGER
ATLANTIC TIGER

今日はお客様にご相談いただていた額の打合せで明石に出掛けてきました。明石港から歩いて行ける場所だったので、久しぶりに高速船で明石海峡を渡りました。途中、明石海峡大橋の近くで”ATLANTIC TIGER”というとても大きなばら積み船とすれ違いました。先ほどインターネットで調べてみたところ、約9万トンの船だとか。何を積んで、どこへ向かっているのでしょうか…。

さて、倉敷での個展まであと1週間となりました。前回ご紹介した”文机”も無事完成し、あともうひとつ、個展までに完成予定です。こちらは展示を見てのお楽しみ、ということで。(ヒント:小物ではありません。冬は格別です。)(Ku)

小松菜の発芽

先週の文化の日に種まきした小松菜が発芽しました。

小松菜の発芽
小松菜の発芽

夏にエダマメを育てていた場所ですが、何をつくろうかと迷った末に小松菜にしました。ホームセンターで種を買ったのですが、小松菜にもいろいろな種類があるのですね。これまた迷った末、”サラダ小松菜”という、少し柔らかめの葉の小松菜にしました。

エダマメのときはマルチを張っていたので、それをはがして肥料や薪ストーブで出た灰などを入れて耕し、2列にすじ播きしました。

収穫はもちろんうれしいのですが、種から芽が出るときが一番楽しいです。

”文机”の木地
”文机”の木地

製作中のクリの文机の木地が出来上がりました。オイルを塗って組み立てて完成です。お客様にご注文いただいたものですが、ご好意により倉敷で展示させて頂く予定です。

倉敷での展示会のご案内
倉敷での展示会のご案内

今年も倉敷での個展が近づいてきました。初めての個展から毎年同じギャラリーで展示会をさせていただいていますが、早いもので今回で7回目になります。

今年もたくさんの方に楽しんでいただけるよう、あと2週間がんばります。

倉敷”スペースみき”での個展の詳細は、ホームページ『展示会案内』をご覧ください。(Ku)

ハヤトウリの収穫

ハヤトウリを初収穫しました。

まだかまだかと、実の成長具合は毎日チェックしていたつもりでしたが、屋根の狭い軒のような部分に隠れて見落としていた大きな実を2つ見付け、収穫しました。

初収穫したハヤトウリ
初収穫したハヤトウリ

大人のこぶしくらいの大きさで、もう少し大きくしてもよかったのですが、待ちきれなくて…。

早速ベーコンと炒めて頂きました(例によって調理後の写真はありません)。1年ぶりの味、おいしかったです。豚肉やベーコンなどといっしょに塩味で炒めるのが一番簡単で失敗もなくおいしいと思いますが、インターネットでレシピを調べると、ポタージュや酢漬け、サラダなどいろいろな調理方法が出てきます。今年はたくさん穫れそうなので、いろいろ挑戦してみたいと思います(食べてしまう前に写真を撮るよう努力します)。

工房の庭では”ツワブキ”の花が満開です。何度見ても豪快です。

ツワブキの花
ツワブキの花

あんなに暑かった夏もいつの間にか過ぎ去り、すっかり秋らしくなりました。お風呂や冬布団が心地よく、ついついどちらにも長居をしてしまいます。

秋晴れの昼間には、ツワブキの葉の上でカナヘビが日光浴をしていたり、大きくなったカマキリがハヤトウリの葉陰で獲物を待ち構えていたり…。なんとも平穏な時間があるかと思えば、工房周辺の森林はどうやらカラスの”集団ねぐら”になっているらしく、秋を迎えて集団化したカラスが騒々しく群れていたり。

そんなこんなでもう10月も終わりです。倉敷での個展まであと1ヶ月弱。現在、ご注文いただいた食器棚の製作が佳境をむかえています(お客様のご好意で、倉敷で展示させて頂けることになっています)。そのあと、小さめの文机の製作にかかる予定です。(Ku)