春が来た~2012~

暖かくなったと思えば急に冷え込んだり。週の初めには雪が舞ったりもしましたが、工房の庭はどんどん春の装いに変わりつつあります。

”おきな草”の新芽
”おきな草”の新芽

”おきな草”の新芽はふわふわの綿毛をまとっていてとても柔らかそうです。

つぼみの付いた”アマナ”
つぼみの付いた”アマナ”

チューリップに似た花を咲かせる”アマナ”は、もう根元から花芽が顔を出しています。

”ブルーベリー”の新芽
”ブルーベリー”の新芽

”ブルーベリー”は新芽を膨らませ、準備万端といったところです。昨年までは1本しか植えておらず、あまり実をつけなかったので、秋にもう1本若木を近くに植えました。実がたくさん成るとよいのですが…。

このほかにも、あじさい,桔梗,ホタルブクロ,ヤマブキ,ヒメウツギ,フジバカマ,一才桜などなど、いろいろな植物が芽を出し始めています。

”春”といえば、信州で迎えた春を思い出します。

私たちが4年ほど住んだ長野県小諸市は、雪は比較的少ない地域ですが、冬は-15℃くらいまで冷え込みます。雪で真っ白になった浅間連山と氷に覆われた千曲川。道ばたや木々の根元には雪が溶けずに残り、洗濯物を干せば凍ってしまうような寒い日が3月いっぱいは続きます。

そして、春。

待ち焦がれていたように、梅,桃,桜がいっせいに花を咲かせます。それと同時に、心の底からわき上がるような喜びを感じるのです。理屈ではなく、とにかく嬉しいのです。踊り出したいくらいに…。あんな気持ちになったのは初めてのことでした。

信州から離れ、あのときのような”春の喜び”を感じることはなくなってしまいましたが、春が来る度にあの感覚を懐かしく思い出すのです。

薪に生えたシイタケ
薪に生えたシイタケ

そして、いつもの”薪に生えるシイタケ”。今年はなんだかたくさん生えてきています。ナメクジやダンゴムシに食べられないうちに収穫せねば…。(Ku)

倉敷の風景~2011~

今年も、倉敷に滞在中に撮ってきた倉敷の風景をご紹介します。

倉敷民藝館
倉敷民藝館

滞在中に必ず行くのが、『倉敷民藝館』です。”普段使いの道具”として昔の人がしっかりした技術で丁寧につくった数々の展示品は、派手さはないのに存在感があり、シンプルで穏やかな色・形をもち、しかも使いやすく工夫されたものばかりです。私たちの目指すものづくりに通じることでもあり、とてもよい勉強になります。

軒の通り
軒の通り

民藝館からギャラリーへ向かうのに通る路地です。心地よい狭さの路地に沿って長い軒がず~っとつながっており、2人とも大好きな路地です。白壁と黒っぽい柱や窓枠,軒の垂木のコントラストが絶妙です。

グラデーションのきれいなツタ
グラデーションのきれいなツタ

路地の先で、紅葉しかけてきれいなグラデーションになったツタが軒から1本たれ下がっているのを見付けました。ギャラリーのオーナーさんのお話しでは、今年は秋になっても暑い日が続いたため、美観地区周辺の紅葉はいまひとつとのことでした。この時期にまだ緑の部分が残ったこんなきれいなツタが見られたのもその気候の影響かもしれません。

倉敷からの帰路、『閑谷学校』に立ち寄りましたが、ここではモミジがきれいに紅葉していました。閑谷学校についてはまた日を改めてご紹介します。

薪に生えた大きなシイタケ
薪に生えた大きなシイタケ

倉敷に出掛けている間に、工房の薪に大きなシイタケが生えていました。直径15cmほどもあってびっくり!!晩ご飯のお鍋に入れていただきました。(Ku)

小棚の完成

思いもしなかった早い梅雨入りに加え、台風の通過など、ぐずついた天気が続いた1週間でした。昨日は久しぶりに晴れ、遅れていた衣類の入れ替えなどをやっと済ませることができました。

台風2号は、淡路島では雨で川の水位が上昇した所があったほかは特に被害も無かったようですが、台風の通過に引き続いた強風が予想以上に激しく、普段は朝まで熟睡する私でさえ風の音で夜中に何回か目が覚めたくらいです。

台風接近を前に、飛びそうな物を片付けたりといったひと通りの準備はしてあったのですが、予想以上の強風に、思いも寄らぬ被害を恐れつつ工房へ向かいました。一見したところ特に被害は無いようでほっとしたのも束の間、コンポストにゴミを入れに行ってビックリ!!工房の裏に植えてある2本のサクランボの木が思いっきり傾いていたのです。

台風2号で傾いたサクランボの木
台風2号で傾いたサクランボの木

他に物が飛ぶでもなく、特に強風による変化は見あたらなかったのに、なぜかサクランボの木だけが根元から傾いていました。近日中に杭で支えをする予定です。

さて、昨年秋の展示会や先日のひめじクラフトアートフェアで『小棚』という収納棚を展示させていただきました。幅約80cm,高さ17cm,奥行き19cmの枠形の棚と、箱状の引出しを自由に組み合わせて使って頂けるものです(詳細はホームページの『作品紹介』 http://ohtahkobo.a.la9.jp/WorkCab.html をご参照ください)。

3本の棚と6個の引出しの組み合わせで展示をし、コンパクトなサイズとアレンジ性からご好評を頂きました。その際何人かのお客様から、「全部に引出しがあってもいいね。」というご意見をうかがい、なるほど、ということでこのたび3本の棚全てに引出しを入れたものを製作しました。

『小棚』の完成
全体に引出しを入れた『小棚』の完成

いかがでしょうか?これだけ引出しがあるといろいろな使用目的にかなうと思います。もちろん、棚や引出しは1本,1個単位で製作・販売いたしますので、いろいろな組み合わせも可能です。手づくりの真鍮の引き手を付けた引出しは、抜き出して収納箱として単独でもお使い頂けるように裏側も表と同様の材を使用して仕上げてあります。今後、展示会などでご覧いただく予定です。

シメジに似た謎のキノコ
シメジに似た謎のキノコ

またまた謎のキノコです。こんどはシメジ似。ポコポコと顔を出しました。食べていません。(Ku)

ナナフシは意外に速く歩く

ブラックベリーの葉の上にナナフシのこどもを見つけました。体長2.5cmほどですが、ナナフシ独特の、まるで前に進むのを戸惑っているかのようなあのユラユラと左右に揺れながら歩く姿はもう一人前です。

意地悪しておしりの辺りをちょっと突っついてみるとびっくり!!ゆっくりゆっくり揺れながら歩いていたのがウソのような速さで、トトトト・・・と逃げ出すではありませんか。ナナフシは意外に速く歩くのです。

しばらくしてからまた見に行くと、そこは擬態の名人。再び見つけることはできませんでした。

ナナフシのこども
ナナフシのこども

実は今、モグラとクワゴマダラヒトリの幼虫(毛虫です)に庭を荒らされて困っています。モグラはミミズなどを食べるたのトンネルを掘って根を傷めます。音の出る風車を立てたり、モコモコと土が盛り上がったトンネルの形跡を見付けるたびに光が入るように穴を開けたり、臭いの強い防虫剤を入れたりといろいろ工夫してはいるのですが、それをあざ笑うかのように縦横無尽にルートを変えて庭に入り込んで来るのです。

毛虫は草花や野菜の新芽やつぼみ,花などの大切な部分を食べてしまいます。ブラックベリーもつぼみの状態で食べてしまうので大迷惑です。せっかく咲いたシランの花も無残な姿に…。毎日100匹くらい退治するのですが、周りの雑木林から際限なくやってくるのでどうしようもありません。

モグラも毛虫も悪気があって庭を荒らしているのではないのでしょう。ミミズも新芽もおいしいのでしょう。私が毛虫でもきっと新芽や花やつぼみを食べるでしょう。でも、困るのです。周りにいくらでもある雑草地や雑木林で暮らして欲しいだけなのですが…。

庭に生えた謎のきのこ
庭に生えた謎のきのこ

お話はかわりますが、庭に置いた切り株の陰に、短めのエノキダケのカサにヒダをつけたような小さなきのこがびっしりと生えているのを発見しました。押し合いへし合い生えている様子がかわいらしいです。

ここで頭をもたげるのが私の”食い気”。ちょっと調べてみたところ、”毒キノコではないが食べる価値はないきのこ”のようです。食べるのはやめておきます。

食べ頃のいちご
食べ頃のいちご

ブラックベリーの側に植えてあるいちごが実をつけ始めました。私たちと鳥や蟻,ダンゴムシの中で早い者勝ち。今回は私たちの勝ちでした。ブルーベリーやブラックベリーも少しずつ実をふくらませており、毎朝様子をチェックするのが楽しみです。(Ku)

薪のしいたけ

このたびの震災では、人知を越えた自然の猛威におののき、被災地の惨状に言葉を失うばかりです。

こんなときにブログどころではない、と先週は投稿を取りやめましたが、遠く離れた淡路島で、今、私たちに何ができるのだろうと考えた末、日々の生活を落ち着いてしっかりと営んでいくことこそが支援につながるのではないか、という思いに至り、ブログの更新を再開することにしました。

被災者の方々が1日も早く、落ち着いた生活を送れるようになることを心よりお祈りしております。

薪に生えたシイタケ
薪に生えたシイタケ

工房の薪ストーブ用の薪に、”しいたけ”が生えました。

実は昨年の夏、ストックしてある薪を整理していたところ、どう見ても”干し椎茸”と思われる物体がくっついている薪を何本か見つけました。

それまでも庭の朽ち木や湿った木屑から怪しげなキノコが生えているのを見たことはあるのですが、薪に付いていたのはどこからどう見ても”しいたけ”。ただ、しいたけなんて降ってわいたようにいきなり生えるとも思えず放置していたところ、秋ぐちになって同じ薪からやはり”しいたけらしきキノコ”が生えているではありませんか。

キノコには素人の私たちですが、どうしても”しいたけ”としか思えず、お味噌汁に入れて食べてみました。味も香りもやっぱり”しいたけ”で、笑いが止まらなくなることも、体がしびれることもありませんでした。

収穫したシイタケ
収穫したシイタケ

後日、薪にした木の近くで椎茸の菌付けが行われていたことが分かり、正真正銘の”しいたけ”であることが明らかになりました。

”しいたけ”の生えた痕跡のある薪をより分けて裏庭にまとめておいたところ、3月に入ってぽこぽこと小さなしいたけが生え始めました。大きくなるのを待って収穫したところ、2人で食べるには十分な量になり、お味噌汁や炒め物にしておいしく頂きました。まだ小さなものが生えかけているので、もう2回ほど収穫できるのではないかと楽しみにしています。

今、工房では学習机の製作に追われています。入学式までには納品できるように一生懸命がんばっています。また完成しましたら、このブログでも紹介させて頂きたいと思っています。(Ku)