ウォールナットの床材です

「ウォールナットの床材」なんてちょっと贅沢ですが、我が家の床板のお話ではありません。

春になったので、リクガメのホジホジくんのケージを掃除しました。

ケージの底には地面の代わりとなるものを敷き詰めるのですが、それを「床材」といい、その交換が掃除の大きな目的です。

ホジくんの床材には、仕事でいくらでも出るおが屑を使っているのですが、今回はウォールナットのおが屑になりました。

で、「ウォールナットの床材」というわけです。

 

リクガメのホジホジくん
リクガメのホジホジくん

 

これまではずっと、クリやタモなどの白っぽい木のおが屑を使ってきたので、ホジくんが戸惑うかな~?と思ったのですが、全く気にならなかったようです。

きれいになった床材の上を機嫌よさそうに歩き回っています。

ホジくんのシェルターは「行火」
ホジくんのシェルターは「行火」

 

ところで、リクガメのケージには、カメが隠れることのできる、屋根付きの小屋のような場所(「シェルター」と呼びます)が必要なのですが、今は、この家の倉にあった昔の「行火」を使っています。

本来は、中に炭火を入れて布団をかぶせ、「行火」あるいは「炬燵」として使用するものなのですが、ちょうどよい大きさと重さ(軽いとカメがひっくり返してしまいます)だったのと、見た目も面白いので、ホジくんのシェルターとして使うことにしました。

行火のシェルター
行火のシェルター

 

夜になると中に入って眠り、朝になると出てきます。

ホジくんの1日は、だいたいこんな感じです。

朝、周囲が明るくなる頃に「行火」から出てきて、ヒーターの下で体を温めながらまず二度寝。タイマーで照明がつくと目を覚まし、朝ご飯を食べてまた寝ます。その後はお腹が減ったら起きて、エサを食べて、また寝て… 。合間にときどき床材をほじくって運動して、また食べて、寝て、を繰り返し、夕方、日が落ちる頃になると「行火」に戻って行きます(朝寝坊することもありますし、夜更かしすることもたまにあります)。

ホジくんはそんな毎日を繰り返しながら、いつもどんなことを考えているのでしょう。

私達には思いも及ばないような難しいことだったりして … 。

爆睡中のホジホジくん
爆睡中のホジホジくん

 

面白いのは眠っているときの姿です。

熟睡中は全身脱力状態で、「おまえ、そんなんじゃあ喰われるぞ!!」みたいな姿で眠りこけています。

飼われているという安全な状態だからなのか、野生でもこんな眠り方をするのかは知りませんが、随分無防備な姿です。

ホジくんが私達の元に来てから20年近くがたちました。

ペットとしてのリクガメの寿命は30~50年といわれています。

マイペースでのんびりとしたホジくんとの毎日はこれからも続いていくことでしょう。

 

先日、玄関のガラス戸に、脱皮したてのカゲロウがとまっていました。

脱皮したてのカゲロウ
脱皮したてのカゲロウ

 

横に脱皮殻が残っていて、その精巧さに見とれてしまいました。

カゲロウの脱皮殻
カゲロウの脱皮殻

それはそれは細い3本のシッポ(?)。

あれもちゃんと脱皮したのですよね。

昆虫の精巧さに驚くたびに、自分のつくりの大ざっぱさを認識する私です。

(Ku)

 

 

 

みなさま、いかがお過ごしですか?

久しぶりの更新になってしまいましたが、みなさま、いかがお過ごしですか?

地球規模でのウイルスによる感染症。

その脅威は、歴史上の事実として、また、現実に起こりうる事とは認識していたものの、まさかそれを目の当たりにするとは思っていませんでした。

まだまだ先が見通せませんが、なんとか早く収束してくれることを祈るばかりです。

おかげさまで私達は元気に過ごしておりますが、参加を予定していたいくつかのイベントは中止になってしまいました。また、5月に玉野市で予定していた展示会は10月に延期になりました。

さいわい岡山へ移住して職住一体となりましたので、私達は常に「在宅ワーク」です。予定は大きく変わってしまいましたが、新たな日程に向けてしっかりと準備を進めていきたいと思います。

さて、ちょっと遅くなってしまいましたが、建部からの春のたよりです。

1ヶ月ほど前、お花見したい気持ちをぐっと抑えて、近くの土手の桜並木をゆっくりと散歩しました。

土手の桜並木
土手の桜並木

この土手にはソメイヨシノ以外の様々な種類の桜が植えられているので、とてもよい桜の香りがたちこめていました。

まるで、そこかしこの木に ” 桜餅 ” の実がなっているようで、とても幸せな気分になりました(私だけ?)。

庭に生えたフキ
庭に生えたフキ

春になると、庭の柿の木の周りにフキが生えてきます。

昨年はフキノトウをフキ味噌にして頂きましたが、今年はフキの佃煮にチャレンジしてみました。

あく抜きをしたフキ
あく抜きをしたフキ

板ずりをして、ゆでて、筋を取って …

思いのほか下準備に手間がかかりましたが、無事おいしい佃煮になりました(佃煮は例のごとく、写真を撮る前にお腹におさまってしまいました)。

淡路にいた頃、お隣の方が毎年フキの煮物をおすそ分けして下さっていたのですが、こんなに手間がかかっていたなんて知りませんでした。改めて感謝です。

杏の木には実が
杏の木には実が

昨年植えたあんずの木。

今年は花がたくさん咲き、小さな実がいくつか付いています。

鳥や虫など、私達以外にもこの実が大きくなるのを狙っている者がたくさんいます。

誰のお腹におさまるのかな?

みなさまも、どうか、お気を付けてお過ごしください。

(Ku)

 

展示会のご案内

これまで毎年、倉敷で展示会を行ってきましたが、今年は初めて岡山市内で個展を開催いたします。

後楽園にほど近いギャラリーです。
秋の行楽と合わせて是非脚をお運びください。

『 太田秀世 木工展 』
場所:岡アートギャラリー( 岡山市中区浜2丁目2-38 TEL : 086-206-5005 )
期間:2019年11月27日(水)~12月2日(月)
時間:11:00~18:00(最終日は16:00まで)
期間を通して在廊いたします。

2019年「太田秀世木工展」のご案内-1
2019年「太田秀世木工展」のご案内-1

拭漆で仕上げたダイニングチェアをはじめ、一枚板の大テーブル、キャビネット型の仏壇、飾り棚などの木の家具や、額、トレイ、木のスプーン、楽しいモビールなどのコモノを展示販売いたします。

注文製作も承りますのでお気軽にご相談ください。

2019年「太田秀世木工展」のご案内-2
2019年「太田秀世木工展」のご案内-2

11月に入って急に冷え込むようになり、展示会の準備の傍らで、上着やコタツを慌てて引っ張り出すなどの寒さ対策にも追われています。

去年の冬の間に見つけた、建具などの 数々の ” すき間 ”   。

全部の窓を閉めているはずなのに風に揺れる暖簾 … 。

「次の冬までには直して塞ごうね 。」と2人で話していたのですが、ほとんど何もできないまま ” 次の冬 ” がやってきてしまいました(笑)。

きっと次の冬までに!?

1年ぶりの展示会まであと約10日。

充実した展示会になるよう、寒さに負けずにもう一踏ん張りがんばります。

会場でお待ちしておりますので、どうぞお気軽にお越しください。

(Ku)

 

淡路島でのイベントに参加します

以前からお世話になっている南あわじ市の『手作り雑貨・生活雑貨のお店 そらみどう』さんの夏のイベントに、今年も私(Ku)のコモノを参加させていただきます。

今年のテーマは『秋色』。

約40名の作家さんがそれぞれの作品で、思い思いの『秋色』を表現します。

『秋色』ご案内-1
『秋色』ご案内-1

『秋色』ご案内-2
『秋色』ご案内-2

私はもちろん ” 木 ” を使うのですが、着色はせずに、形から『秋の色』を想像していただければ、と思いながら、「箸置き」、「モビール」、「なべしき」を製作しました。

毎回、その年のテーマに沿ったモノをあれこれ悩みながら作るのですが、普段とは違った視点で考えることはとても楽しい作業です。

今回は残念ながら、私たちは会場に行くことができませんが、是非、楽しいイベントにお出掛けください。

(Ku)

 

 

縁の下は大騒ぎ!【後編】

我が家の縁の下で子育てをもくろんでいたタヌキくん達を追い出し、ようやく静かな夜を取り戻した私たち。

それがつかの間の静寂だったとは …

床下に撒いた灯油のニオイが薄れてきたある朝、買ったばかりの竹箒が縁の下に引きずり込まれているのを発見しました。

柄 が引っ掛かって途中で止まっていましたが、引っ張り出してみると、柔らかな穂先は巣作りに使われたらしく、見るも無惨なボソボソ箒になっているではありませんか!!
あんなにフサフサだったのに…。

そしてその夜から「縁の下の大騒ぎ」が再開されたのでした。

前回同様の、大きな足音、猫のような鳴き声、そして ” ジャジャジャジャ… ” という不思議な音。
きっと同じタヌキくん達が戻ったのでしょう。

道路に面した表側の縁の下換気口にはもともと、動物の侵入を防ぐための格子が取り付けられていましたし、板塀で囲まれている裏庭側も、前回の騒動で塀の隙間を塞いだはずです。

どこから入り込んでいるんだろう???

間もなくその答えが分かりました。

雨上がりの夕方、ガタッという物音で表に出てみると・・・

縁の下に続く足跡
縁の下に続く足跡

一カ所、木が傷んで少し緩くなっていた通気口の格子が外れていました。

そして、そこに向かう足跡と、何かが土台を乗り越えて縁の下に入った跡がはっきりと残っていたのです。

大きな足跡
大きな足跡

それにしても大きな足跡です。7~8cmもあるでしょうか。
また、5本指であることがはっきりと分かります。

念のためインターネットで動物の足跡を調べてみると、

あれれっ?
タヌキは4本指だって ???

縁の下で大騒ぎをしているのはタヌキではないの・・・?

では、何?

この界隈に出没するらしい動物の中でタヌキに似ているのはハクビシンかアライグマ。
ハクビシンもアライグマも5本指ですが、アライグマの足跡とは明らかに形が違うようです。

ハクビシンの標準的な足の大きさは数cmらしいので、ちょっと大き過ぎるような気がします。また、高い所が好きで、縁の下よりも天井裏に住みつくことが多いようです。

でもまあ、私達みたいなへそ曲がりなハクビシンだっているでしょうから、きっとハクビシンなんだろう。と、決め込んだ数日後・・・

今度は裏庭で「ガッシャ-ン」という大きな物音が!

何事かと駆け付けると、ひっくり返った植木鉢の脇に大きな動物がたたずんでいるではありませんか!!!!!

黄昏時、まだ十分に明るい庭の中で、姿形や顔つきまでがはっきりと見えました。

ハクビシンじゃあないっっっ!

今回の騒動で、タヌキ、ハクビシン、アライグマの見分け方を散々調べたので、各動物の特徴はだいたい頭に入っています。

まず、ハクビシン( 白鼻心 )の特徴である鼻すじの白い線がありませんでした。
ハクビシン→どちらかというと丸っこい顔で、色は全体的に黒っぽい
其奴→長く尖ったような顔で、全体的に白っぽい茶色

目が合い、お互いを(?)じっくり観察し合った後、其奴は板塀の際に置いてあった大きな植木鉢や甕を足場にして、悠々と塀を乗り越えて去って行きました。

何だったんだ 、 アイツは・・・

そこで思い出したのが、動物の見分け方の中にあった「アナグマ」なるもの。でも、ご近所のどなたからもそんな名前を聞いたことがありません。

「アナグマ」の特徴を調べてみると、今回の騒動での様々な出来事や証拠がことごとく一致することが分かりました。

名前の通り地下が好き(通常は地面に穴を掘って巣をつくるようです)。5本指の幅広の足跡。姿形。色。巣作りのために植物をちぎって運ぶこと。タヌキと同じように死んだふりをすること。タヌキとよく間違えられること。

そしてあの ” ジャジャジャジャ… ” という不思議な音は、アナグマの求愛行動での独特の鳴き声ということも分かりました。

全て合点がいきました。

縁の下で大騒ぎをしていたのは「アナグマ」だったのです。

ご近所の方々のお話に「アナグマ」が出てこないのは、タヌキと見間違えられているからかもしれません。

その後、アナグマ達が騒ぐたびに床を叩いて大きな音をたてたり、縁の下をライトで照らしたり、ニオイのキツイ防虫剤を撒いたりと、私たちのできる限りの嫌がらせを繰り返しているうちに子育ての時期が過ぎたのか、大騒ぎは無くなりました。

でも・・・

先日、足跡があったのとは異なる通気口に新たな痕跡を見つけました(入り込まれた通気口はガッチリと塞ぎました)。

通気口のツメ跡
通気口のツメ跡

内側から付けられたと分かる爪跡です。

アナグマは、巣の出入り口を複数つくるそうです。

私たちが気づいていないどこかのすき間から入り込んだアナグマが、ここを出口にしようとしたのでしょう。

よく観察してみると、木の棒には古い爪跡が他にもたくさん残っていました。

今も時々、縁の下でゴソゴソと音がすることがあります。きっとこの家の縁の下は、昔からアナグマくんたちのお気に入りの場所なのでしょう。

アナグマくんにしてみれば、私たちの方が新参者ですから、「天井裏がうるさくて・・・」というところでしょうか。

夜中に騒いだりせず、トイレも山の中かどこかで済ませてもらえれば、共同生活に異論はないのですが … 。

(Ku)

縁の下は大騒ぎ!【前編】

自然豊かなここ、建部町。

と、いうことは ・・・

そう、野生動物もたくさんいるのです。

ご近所の方々によれば、この辺りに出没するのは主に『タヌキ、イタチ、テン、ハクビシン、アライグマ』とのこと(ネズミは数のうちに入らないようです)。

我が家の前のご当主さんからも、「すきやき用に用意していた牛肉をすっかりイタチに取られてしまった」とか、「夜中にハクビシンらしい動物が階段を上がっていく足音がして怖い思いをした」とか、「タヌキが、”お前はだれじゃ~” というような怪訝な顔つきで振り向きながら立ち去っていった」などという、動物にまつわるお話をお聞きしています。

当然ながら、私たちのもとにも次々と訪問者がやってきました。

天井裏を毎晩のようにトコトコ走り回っているのは、きっとネズミでしょう。
台所のサツマイモを囓ったのも … 。
昔ながらの日本家屋ですから、ネズミの居候くらいは仕方ないかな、と思っています。
お芋やお米など、ネズミ君たちが好きそうな物はしっかりとしまっておくことにします。

2月には、イタチにお昼ご飯のおかずを食べられてしまいました。
修理を後まわしにしていた縁側のすき間から台所に入り込んだようです。
しばらくしてご近所で、つぶらな瞳のイタチくんがツナ缶につられて御用になったと聞きました。

そして4月のある夜更け、縁の下でなにやら大騒ぎが始まりました。

ドコドコドカドカと縁の下を走り回る大きな足音、猫に似た鳴き声(明らかに猫ではないと分かるのですが … )そして ” ジャジャジャジャ… ” という独特な音(声?)。

ネズミやイタチよりも随分大きな動物が2頭で動き回っているようです。

庭の草や木の葉をちぎってはせっせと縁の下に運び込んでいる形跡も … 。
(下の写真の手前右や、中央奥に写っている ”ハラン” が特にお気に入りのようで、葉がほとんどちぎられてしまいました。現在は茎だけが残りほぼ丸坊主です。)

草木の葉っぱがちぎられた庭
庭(この後、巣づくりで悲惨な状態に…)

どうやら子育ての場所に我が家の縁の下を選んだようですが、それはちょっと困ります。

かわいそうですがどこか他の場所に移ってもらうことにしました。

まず、市販の『動物忌避剤』を周辺に撒いてみましたが、家の中に『セイロガン』のようなニオイが充満しただけで全く効果がなく、その晩もドカドカと縁の下を走り回られました。

なんとか正体をつかめないものかと、畳を上げて床下点検口から縁の下をのぞき込んでみると・・・

いました!

すぐ目の前に!!

縁の下の地面の窪地に、ひと抱えほどの茶色のフサフサした毛の生き物が、気持ちよさそうに丸まって寝ていたのです。

大きなタヌキ!!!
(丸まっていて、頭も尻尾も見えなかったのですが、ひと目で “タヌキ” と思い込んでしまいました。)

棒で突っついてみたところ、ふてぶてしいのか「タヌキの死んだふり」なのか、初めはびくりともしなかったのですが、さすがに何度目かには走り去って行きました。

正体が分かったところで決定的な駆除方法があるわけではないのですが、やはり相手が何者かが分かると、なんとなく安心しました。

次に試したのは『バルサン』です。

縁の下を煙で充満させてみたのですが、縁の下が静かになったのは一晩ほどでした。
(床のすき間から家の中にも煙がもうもうと入り込み、私たちの方が慌てて家から逃げ出した次第です。)

悩んだ末に、ネットの動物駆除体験記で見つけた「灯油をまく」方法を試したところ、これが効果的でした。

しばらくの間、家中に灯油の臭いが漂っていましたが、タヌキくん達も、さすがに灯油のニオイの中で子育てをする気にはならなかったようで、我が家から退散してくれました。

タヌキが、あんな ” ジャジャジャジャ… ” みたいな変な音をたてるの?、なんて少々疑問を残しながらも、夜中の大騒ぎもなくなり、静かな夜と安眠が私たちに戻ってきたのでした。

ところが … (【後編】に続く)

(Ku)