よし、収穫だ!

今日(7/8)は朝から気持ちよく晴れています。

ビートルズの“Here comes the sun”のアコースティックギターのイントロが聞こえてきそうなほど、よく澄んだ青空です。朝からこんなに良い天気なのはとても久しぶりです。雨の季節にもそろそろ終わりが近づいているのでしょう。

ネムノキの赤い花
ネムノキの赤い花

作業場からの帰り道、ネムノキが赤い花をつけていました。その“赤い花”には前から気が付いていたのですが、名前までは知らず、先日新聞で紹介された写真を見て初めて名前と姿が一致しました。身近なことでもまだまだ知らないことばかりで、でも、そんな些細なことでもやはり“知る”ということは嬉しいものです。

ネムノキの写真を撮ろうと思い、いつもは通り過ぎるだけの道ばたに車をとめて何となく歩いていると、道の小脇に苔むした古い石灯籠をみつけました。

石灯籠に導かれて…
石灯籠に導かれて…

そのおおらかでゆったりとした姿に何となく引きつけられ、近くまでいってのぞき込んでみると、その石灯籠の奥にポッカリと薄暗い空間が拡がっており、そこにもかなり古びた五角形の石柱が建っていました。

『変わったお墓だなぁ』と思ながら近づいて見てみると、その石柱には“天照皇太神”という文字が刻まれていました。無知な私にはよくは分かりませんが、きっと昔からこのあたりの人達の間で大切に祀れてきたのでしょう。今でも近所の方が手入れをされているのか、その一角だけは下草もきれいに刈り取られています。思いがけず、とても静かで美しい空間に触れることができ、気持ちが洗われるようでした。

なす、きゅうり、初収穫
なす、きゅうり、初収穫

先週ご紹介した夏野菜、無事収穫することが出来ました。

せっかくの初物なので、まずは素材の味をたのしんでみよう、ということになり、なすは電子レンジで蒸した後、シンプルに“おかか”をかけて食べてみました。なすの甘みが“おかか”の香ばしい風味とよくあって、とても上品なお味でした。もちろん、美味しかったです。

きゅうりは軽く塩をまぶして薄味でいただきました。こちらは期待したほどの“青臭さ”はなく、ちょっとがっかりだったのですが、それでもやはり“もぎたて”なのでとてもみずみずしく、“大地の恵み”を堪能いたしました。

ともに、これから鈴なりになって、我が家の夏の食卓を潤してくれることでしょう。

毎日の天候を気にしながらほんの少しの野菜を育てる。こんな些細なことでも、自然の恵みの中で生かされていることを実感することが出来ます。

次はオクラです
次はオクラです
甘いカボチャになりますように…
甘いカボチャになりますように…

さて、次に期待するのはオクラとカボチャです。

夏の日照りにも負けず、大きくなぁれ。(Hi)

梅雨空の下

ここしばらくは梅雨らしい天気が続くようです。

そんな梅雨空の下、工房の庭では紫陽花が花盛りを迎えています。

西洋アジサイの花
西洋アジサイの花

この西洋アジサイは、工房を立ち上げた頃に鉢植えで買って来たものです。もう1本工房の壁側にも植えてありますが、毎年大きな青い花を咲かせてくれます。

ヤマアジサイの花
ガクアジサイの花

こちらはガクアジサイ。額縁のように周りの花びらだけが開くのがこの名の由来だそうです。昨年の秋、よく陽の当たる場所に植え換えたところ元気に茂り始め、控えめながらきれいな花を今年はたくさん咲かせてくれています。

横から見ると3枚の花びらが同一平面上に揃い、まるでヘリコプターの羽根のようでとても美しいです。自然の神秘ですね。

そして足もとでは…。

小さなアカガエルがいっぱい
小さなアカガエルがいっぱい

庭で草むしりをしていると、なにやら小さなものがピョコピョコしているのに気が付きました。よく見ると小指の爪ほどの小さなカエルが何匹も…。”蛙ピョコピョコ3ピョコピョコ”どころではありません。

周囲を探してみると、どうも工房脇の側溝にカエルが卵を産んでいたらしく、そこで育ったオタマジャクシ達がカエルの姿になって上陸を始めたようです。

以前から赤っぽい小さめのカエルが数匹、庭に住み着いているのは知っていましたが、あのカエル達の卵でしょうか…。

調べてみると、”ニホンアカガエル”という森林や丘陵地で生活するカエルのようです。昔から日本にいるカエルなのですが、水路の整備などの影響を受けて減少しつつある種類とのこと。ヘビなどの天敵もいる庭ですが、無事に成長していって欲しいものです。

5月21日の金環日食(フィルムカメラ)
5月21日の金環日食(フィルムカメラ)

望遠レンズを使ってフィルムカメラで撮影した金環日食の写真の現像ができてきました。これは”金環”になる直前で、月のクレーターのでこぼこによる”ベイリービーズ”が写っています。望遠レンズを通して観たこの瞬間はとても感動的でした。

さて仕事の方は、先日の淡路での展示会でご注文頂いた小さめのお仏壇の製作中です。また折を見て製作過程を紹介させていただきます。(Ku)

空を見上げて

子供の頃から空を眺めるのが好きです。空を見上げては『この視線の先、空を抜け、雲を抜け、太陽系を越えてそのまたずーっと先はどうなっているのだろう。ひょっとして誰か(宇宙人?)の視線とぶつかってたりして…』なんて空想するちょっと変わった女の子でした。

自然、星や宇宙に興味をもつようになり、最近でいう『宙ガール』に。ただし、私が天文ファンになった30数年前は、かなり地味~な趣味で、小学校で入った”天文クラブ”では初めは女の子は1人だけ。顧問の先生が「他のクラブに変える?」なんて気を遣って下さいましたがなんのその。男の子たちと星の本を眺めながら、ますますどっぷりと宇宙の不思議さにはまっていったのです。

ちょうどその頃、父にねだって小さな望遠鏡を買ってもらいました。土星を観たかったのですが、まだ星図などの見方をよく知らず、仕方なく1つ1つ星をしらみつぶしに見て、やっと土星を探り当てたときの感動は今でも忘れません。

大学を選ぶときはサークル活動に”天文部”があることもしっかりチェックしていました(実は私達2人は大学の天文部で知り合いました)。”天文部”といっても、昼間はソフトボールやボウリング、夜はボックス(部室のこと)で宴会に精をだし、合間に太陽観測やら流星観測などを楽しんでいた部類で、小難しいことが好きなわけではありません。

きれいな星空をただただ眺めたり、宇宙開発のニュースにワクワクしたり、大きな天文現象があればちょっと写真を撮ってみたり、そんなお気楽な天文ファンのまま今に至っています。

そんな私にとって、”金環日食”、”部分月食”、”金星の太陽面通過”が続いたこの2週間ほどは居ても立ってもいられないような日々でした(しかも展示会もあって)。残念ながら6月4日の部分月食はベタ曇りで全く観ることはできませんでしたが、金環日食と金星の太陽面通過は直前に天気が良くなるという奇跡に恵まれ、存分に楽しむことができました。

金環日食は前日が私の誕生日だったので、すごいプレゼントをもらったような気持ちになりました。

金環日食(2012.5.21)淡路市
金環日食(2012.5.21)淡路市

これは私の父がコンパクトデジカメで撮影した写真です。私はフィルムカメラを使い、”金星の太陽面通過”と一緒に昨日現像に出したところです。きれいに撮れているとよいのですが…。

金星の太陽面通過(第2接触直後)
金星の太陽面通過(第2接触直後)

これは私がコンパクトデジカメで撮影しました。太陽の左端に近い所にある黒い点が金星です。

金環日食が派手だっただけに、金星の太陽面通過は時間も長く、かなり地味に感じました。ただ、普段空で光っている金星は、一見他の恒星と同じように感じてしまいますが、今回、地球と太陽の間を通過していることを目の当たりにし、金星への親近感が増したように感じます。

祖母がよく、”ちんぷんかんぷん”なことを「犬が星を見るようだ」と言っていましたが、そんな犬のような心境で、難しいこと抜きに空を見上げることをずっと楽しんでいきたいな、と思っています。

ある朝の”ほじほじ”くん
ある朝の”ほじほじ”くん

ある朝の熟睡中の”ほじほじ”君。生まれ故郷で見上げた星空の夢を見ているのかも…。(Ku)

さくら、満開!

今週半ば、ようやく淡路でも桜が満開となりました。

“今年の桜は遅いねぇ”という言葉が、ご近所でのあいさつ言葉になるくらい、今年のさくらはゆっくりとやってきました。

この季節、遠くの山を見渡してみると、春霞の向こう、小さな山のあちらこちらがポツポツと桜色に染まっているのに気がつきます。ああ、こんなところにも、あんなところにも、こんなに多くの桜の木があったのかと、改めて気づかされます。

お寺の境内などは幾重にも花が折り重なり、遠目に見上げると本当に桜の雲を見ているようです。

小さな桜並木
小さな桜並木

工房へ通う道の途中にも、小さな桜並木があります。

昔、“花の博覧会”が淡路島で開催されたときに植えられたものなのですが、その後、ほったらかしにされてしまい、残念ながら今ではきれいに花が咲くのはほんの一部となってしまっています。

菜の花の路
菜の花の路

また、この時期、道沿いの花壇に植えられた菜の花も丁度見頃を迎え、多くの観光客の目を楽しませています。

ヤマブキのつぼみ
ヤマブキのつぼみ

工房の庭の片隅では、ヤマブキが、オレンジがかった優しい黄色のつぼみを日に日に大きく膨らませています。

おきな草
おきな草
かたくりのつぼみ
かたくりのつぼみ

おきな草の綿毛につつまれたココア色のつぼみと“かたくり”の薄緑色の可憐なつぼみは、パッと開くそのきっかけを待っているかのようです。

冬を越えたそら豆の苗
冬を越えたそら豆の苗

太く育ったそら豆の苗についた蝶々のような白い花は、収穫の大きさを予感させ、心を弾ませてくれます。

例年よりも長く厳しかった冬の間、しっかりと冷え込んだせいなのか、それとも、昨秋にしっかり肥料をやっておいたのが良かったのか、木々や草花の新芽にはいつもにもまして力強さに満ちあふれています。

折に触れて、工房からの花便りをご紹介できればと思っています。(Hi)

三田『手仕事展』(2012年)

この週末、今回で5回目となる、三田ほんまち交流館”縁”を会場とする『手仕事展』に参加してきました。

『手仕事展』の会場 古民家”縁”
『手仕事展』の会場 古民家”縁”

土曜日の朝、会場へ向かう途中、六甲山を越えるあたりで雪がちらつき、日曜日の朝は会場の庭のつくばいに氷が張るという、4月とは思えない冷え込みでしたが、おかげさまでお天気に恵まれ、大盛況のにぎわいになりました。

日曜日の朝、”つくばい”に張った氷
日曜日の朝、”つくばい”に張った氷

昨年までは春と秋の年2回、各1日のみの開催でしたが、今年から春のみ、2日間の会期へと変更になりました。会期が2日間となったためこれまでより落ち着いて展示やお客様への対応ができ、内容もより充実した会になったと思います。また、お客様もご来場しやすくなったようです。

今回は、染織,縫い物,焼き物,皮革,ガラス,お菓子,木工など総勢14名の手仕事作家が参加し、こだわりの作品が築100年をこえる古民家にところせましと並びました。

会場の様子
会場の様子

私達はワークショップを行う関係でいつもと同じ、入り口横の土間に展示スペースをいただきました。

展示の様子
展示の様子

スツールや小さめの長椅子,額,鏡,トレイ,ストラップ,木のボタンなどの定番の作品に加え、写真正面に見える、新作の小さな机と厨子を展示させていただきました。

マンションなどの居間に置いても違和感なくお使いいただけるよう、小さめでシンプルにデザインした厨子はご好評をいただきました。後日改めてホームページで詳細をご紹介させていただく予定です。

写真手前の踏み台のような椅子が今回のワークショップの作品です。接着剤を付けて座板に脚を差し込み、上からくさびを打ち込んで完成という内容でしたが、みなさん楽しんで頂けたようです。次回は何を作っていただくか、また1年かけて案を練っていきたいと思いますので、ご期待ください。

毎回楽しみにして下さっているお客様も増え、以前ご購入いただいた木のボタンを付けた服を着てご来場くださった方、良い具合にツヤが出てきたストラップを見せて下さる方など、とても楽しく充実した2日間でした。寒い中お出掛けくださったみなさま、本当にありがとうございました。

”日な菓子”さんのお菓子と・・・
”日な菓子”さんのお菓子と・・・

そしてこの会での私のもうひとつの楽しみが”日な菓子”さんの焼き菓子です。吟味された材料でしっかりと作られた様々なお菓子はどれもおいしそうで毎回選ぶのが大変です。

今回は、”れもんケイク”(ユニークなラッピングに一目で惹かれました),”チョコケーキ”(金柑の甘煮が入っているそうです。私はチョコレートケーキに目がありません。),”きなことピーカンナッツのクッキー”(きなことナッツも大好きです。),おすすめの”いちじくのシフォン”(もう食べてしまって写真にはありません。プチプチした食感とふわふわの生地の組み合わせが絶品でした。)を購入しました。もうひとつ、写真右側の”coffeeくるみ”は、やはり”日な菓子”さんのファンであるお客様がプレゼントして下さいました。コーヒータイムにいただくのがとても楽しみです。

そして、お菓子の手前にある”豆大福”。これは、ちりめん細工の作家さんの作品です。やわらかなお餅に薄く覆われた黒豆の感じがもう本物そっくり。下に付いている”経木”も布でできています。お皿にのせて”にらみ鯛”ならぬ”にらみ豆大福”にしたいと思います。

さて、次回の『手仕事展』は、来年4月の第1土・日曜日の予定です。元気な顔をまたたくさんのお客様にお見せできるよう、1年間がんばっていきたいと思いますので是非ご来場ください。(Ku)

鉄人28号

所用で神戸市の新長田駅の近くに出掛けてきました。”新長田”といえばそう、『鉄人28号』のモニュメントです。

高さ約16mにもなる巨大なモニュメントは迫力満点。躍動感あふれるポーズの”鉄人”は今にも動き出しそうです。”鉄人”の名の通り鋼鉄製で、なんと50tもの重さがあるのだとか。

”鉄人28号”のモニュメント
”鉄人28号”のモニュメント

神戸市長田区は、阪神・淡路大震災では大規模な火災が発生し、特に被害の大きかった地域のひとつです。このモニュメントは、震災からの復興のシンボルとして2009年に完成したものです。

長田は、『鉄人28号』,『三国志』,『バビル2世』,『魔法使いサリー』などの作者である漫画家”横山光輝”の出身地ということで、『鉄人28号』と『三国志』を街おこしの柱にしており、登場人物の石像や看板、のぼりなどをいたる所で見ることができます。

『三国志』”関羽”の石像
『三国志』”関羽”の石像

これは、『三国志』の”関羽”の石像です。このほか、”孫権”,”孔明”などの石像があるそうです。

動かせる”鉄人”
動かせる”鉄人”

これは、腕を動かすことの出来る”鉄人”。大きさは人の身長くらいですが、手前にあるコントローラーで、腕の上げ下げなどの”操縦”をすることができます。

そして、長田といえば”ぼっかけ”(牛すじを甘辛く煮込んだもの)。

揚げたての、名物”ぼっかけコロッケ”をホゴホゴいいながらほおばりましたが、またもや写真を撮ることを忘れて平らげてしまいました。ホクホクのじゃがいもと、甘辛く、こってりコクのあるお肉のハーモニー。また機会があれば是非食べたいと思うおいしさでした。(Ku)