今年も、いかなご!

瀬戸内の春の風物詩、「いかなご漁」が先週23日に始まりました。

寒い、寒いといっていても春はちゃんとやって来るものですね。

今年は例年にない不漁とのことで、自宅でクギ煮にするいかなごが手に入るかちょっと心配していました。

そこで先週半ばにスーパーに偵察に行ってみたところ、昨年よりちょっと値段が高いものの、購入することには問題はなさそうなことが分かりました。

いかなご新子
いかなご新子

そして昨日土曜日、スーパーの開店を待ってイカナゴのほか、クギ煮に必要なショウガやザラメなどの材料を購入し、クギ煮づくりをしました。

”イカナゴ”ってこんな魚です
”イカナゴ”ってこんな魚です

一般に 「いかなご」と呼ばれているのは「きびなご」という魚の子のことで、この時期の2週間ほどの期間にしか獲れません。鰯の子の「ちりめん」とは異なります(「ちりめん」はほぼ1年中獲れるそうです)。

1匹4cm前後の大きさで、スーパーでは1kg入りの大きなパックまたはビニール袋にぎっしりと詰まった状態で売られています。

今回、1kgで何匹くらいなのかを数えてみました。

10gで73匹だったので、1kgで約7,300匹ということになります。今年は4kg購入したので、全部で29,200匹。感謝しながら頂かないといけませんね。

クギ煮づくりは今年で4回目位になるので、レシピや手順もだいぶ固まり、順調に春の恒例行事を終えることができました。

ブロッコリーの初収穫
ブロッコリーの初収穫

工房の畑で育てていたブロッコリー、やっと1株めを収穫しました。冬の寒い時期にじっくり育ったためか、甘みが濃くとてもおいしかったです。(Ku)

近所で「餅ほり」

現在、自宅の周りは新築ラッシュです。

ずっと空き地だった隣接地に3軒の家が建設中で、この日曜日は最後に工事に取りかかった隣の隣の家の上棟式でした。

最近には珍しく、餅播き(このあたりでは、「餅放り」→「餅ほり」というそうです)がありました。

餅播きなんて何年ぶりでしょう。

子供の頃は、近くで建前があれば近所の人達が自然に集まり、当然のように餅播きが行われていたのを思い出します。お餅に伸ばした手を大人に踏まれたり、押しのけられたりして、普段は優しい大人の人達も餅拾いの時は人が変わるんだ、とショックを受けたりもしましたが…。

「餅ほり」直前
「餅ほり」直前

普段は人通りの少ない静かな住宅地なのですが、餅ほりの時間が近づくにつれ、「どこからこんなに…」と思うほどの大勢の人が集まってきました。普段はあまり見かけない子供達もたくさん走り回っています。

日も暮れかけた頃、「餅ほり」が始まりました。

まず、家の四隅と中心に向けて大きなお餅が1つずつ投げられます。「隅餅(すみもち)」と「天餅(てんもち)」というのだそうです。近所の建築に詳しい人の説明を聞きながら冷静に見る建前の儀式は新鮮でした。

そして紅白のお餅やお菓子が播かれ始めると同時に歓声があがり、大勢の人がお餅やお菓子に向かって怒濤のように右に左に駆け寄ります。もちろん私達も。

拾った餅とお菓子
拾った餅とお菓子

私達は家からちょっと離れたところにいたため、重さの軽いお菓子はほとんど飛んできませんでしたが、お餅をいくつか拾うことができました。

中にはスーパー袋をお餅でパンパンに膨らませている人も。

ちょっとしたお祭り気分で、大人も子供もみんな楽しそうで、とてもよいひとときでした。建て主さんに感謝です。遠い将来、私達が家を建てる機会に恵まれたら、ささやかでいいので、是非「餅ほり」をしたいものです。

うちのキャベツ食べたのは誰?
うちのキャベツ、食べたのは誰?

さて、工房の畑で育てているキャベツが、春の足音とともに少しずつ大きくなってきました。「まだかな?」と、様子を見た木曜日、それまでとなんだか形が変わっていることに気が付きました。

よくよく観察してみると、外葉が何ものかに食べられているのです。縁は囓られてジャキジャキに。犯人の手がかりはこの鋭角状の囓り跡と近くに落ちていた ”フン” 。どうも鳥のようです。

外葉だけにしといてね!!(Ku)

とうとう…

金曜日、工房で流しているラジオからただならぬニュースが耳に飛び込んできました。

「ニホンウナギ、絶滅危惧種に指定される!!」

私の生まれ故郷は、ウナギの産地、静岡県の遠州地方です。「うなぎ屋」 が別段珍しくない環境で、袋に詰まった 『うなぎパイ』 の割れせんをおやつに育った私にとって、ウナギは大好物でもあり、ふるさとの味なのです。

当地で主流の、蒸してから焼いたふっくらした蒲焼きも、蒸さずに焼いたしっかりした食感の関西風の蒲焼きも、わさび醤油でいただく白焼きも大好きです。

それでも近年の価格高騰のせいで、ここ数年は1年に1度口にするかどうかという状態が続いていました。

お恥ずかしいことながら、野生の稚魚を捕獲して育てたものが 「養殖うなぎ」 であることはごく最近になるまで知りませんでした。「養殖」 という言葉から、卵から育てるいわゆる 「完全養殖」 と勝手に思い込んでいたので、私達がおいしい、おいしいと言って食べ続けることで、こんな風に絶滅の危機に陥るなんて夢にも思っていませんでした。

いくら大好物といっても、1つの種を絶滅させてまで食べようとは思いません。

実は昨年、『夏が来た!展』 用に製作した 「かつらのなべしき 夏バージョン」 の中に、私のウナギへの思いを秘めたものが2点ありました。

「うなぎ ~また会う日まで~」
「うなぎ ~また会う日まで~」

なべしきにはそれぞれ副題が付いているのですが、これは「うなぎ ~また会う日まで~」。

ウナギが完全養殖され、私達の食欲による絶滅の危機を脱する日までウナギを食べるのは我慢しようという私の決意を表した作品です。

「風鈴 ~う○○~」
「風鈴 ~う○○~」

”○” の中には、” な ” と ” ぎ ” が入ります。「うなじ」でも「うかい」でもありません。

今回ニホンウナギが指定された「絶滅危惧ⅠB類」を調べてみると、よく知っている動物では、イヌワシ,オジロワシ,ライチョウ,ヤンバルクイナ,アマミノクロウサギなどがありました。絶滅の危機にあるイヌワシやヤンバルクイナを食べようなどとは思いません。ウナギがこれらの動物と同類であることを心に留め、私のウナギへの決意を守っていきたいと思います。

きっと私は平均的な日本人より、ウナギをたくさん食べてきたと思います。その反省も込めて…。

さて、この日曜日の夜から月曜日の朝にかけて、淡路では珍しく雪が積もりました。ひどい雷も鳴っていたのですが、朝、車に積もっている雪を見てびっくり!!

あられ、ひょう混じりの雪
あられ、ひょう混じりの雪

直径が1cm以上もある ” ひょう ” や、” あられ” がたくさん混じった雪だったのです。

スノードロップの花が咲きました
スノードロップの花が咲きました

でもやっぱり春はやってきます。

今年も春を知らせる ”スノードロップ” が花を咲かせました。左の奥に頭を出しているのもスノードロップです。この1本だけちょっと早めみたいです。(Ku)

寒い日が続いています

よく冷え込んだ18日朝の工房の庭の風景です。

氷が張ったメダカの火鉢
氷が張ったメダカの火鉢

メダカを飼っている火鉢の水はカチンコチン。

でも氷の下でメダカはちゃんと生きてます(この後氷は割っておきました)。

火鉢の横に頭を出しているのはスイセンです。まだまだ春は遠いようです。

寒さに耐えるソラマメ
寒さに耐えるソラマメ

ソラマメは畑で寒さに耐えています。

朝はこんなふうにちょっとしおれたような感じなのですが、陽が当たり始めると見違えるようにスクッと元気になります。

ソラマメは冬の霜に当てないとうまく育たないそうで、”ああ、ソラマメでなくてよかった~” と私は思うのです。

カラカラになっていた植木鉢に水をやろうとしたのですが、蛇口は回らないし、蛇口につないでいるホースの中に残っていた水も凍ってしまったらしく、ホースを持っても ”バリバリッ” と氷の砕ける音がするばかり。朝の水やりはあきらめました。

そんな寒さの中で見つけたのが、”シイタケ” です。

丸太に生えたシイタケ
丸太に生えたシイタケ

以前薪用にもらった伐木の中にあった太い丸太をベンチ代わりに庭に転がしてあるのですが、この寒さの中、その丸太の凹みにシイタケがポコポコと生えているではありませんか。

小さくてちょっと分かりにくいのですが、上の写真で赤丸で囲んだ所にシイタケが生えています。

こんな寒い冬になぜ…。と思い調べてみると、シイタケは寒さに強く、冬のシイタケは特に ”茹(どんこ)” と呼ばれ、ゆっくり育つので味がギュッと凝縮されて美味しいのだとか。お鍋に入れて食べるのが今から楽しみです(Ku)。

干し芋に魅せられて

年が明け、底冷えのするような毎日が続いています。

私達の作業場は淡路島を南北に分断する丘陵の上にあり、冬になると西風がまともに吹き付け、気温以上に寒さを感じるのですが、今年の冬は例年に比べて西風の勢いが弱いように感じています。その分だけ肌身に感じる寒さは少しはましなように思うのですが、それでもやはり寒さは身にしみます。

作業場の庭はまだまだ休眠状態なのですが、水仙の芽だけは元気にスクスクと育っています。そういえば、今日(1/13)の朝日新聞の朝刊に、淡路島南部の灘黒岩水仙郷の記事が写真入りで掲載されていました。『約500万本の水仙が咲き始め、見頃を迎えている』とのことです。

水仙郷から紀伊水道をのぞむ
水仙郷から紀伊水道をのぞむ

私達も4年ほど前に一度訪れたことがあるのですが、紀伊水道を望む南側の斜面一帯に、青い空と青い海に包まれて咲き誇る水仙の花はとても美しく、今でも心に焼き付いています。

水仙を下から見上げると…
水仙を下から見上げると…

もし近くに来られるご予定のある方は、是非、訪ねてみて下さい。

昨年末の弘法市で『干し芋』を買って来て作業場の薪ストーブで焼いて食べたらえらく美味しかった、という話を以前にご紹介いたしましたが、そのあまりのおいしさにすっかり虜になってしまった私達は、ならばいっそのこと自分たちで干し芋を作ってみよう、ということになりました。

ただただサツマイモを蒸して、切って、干せばいいのだろう、と想像しつつも、とりあえずインターネットで調べてみると、基本的にはそれでOKなのですが、干し芋に適した品種があることと、なるべくゆっくりふかした方が良い、ということがわかりました。

サツマイモの品種について、干し芋には“玉豊(たまゆたか)”や“玉乙女”という品種が適しているとのこと。どちらも私達には耳なじみのない品種なのですが、ふかしたときに“ベットリ”とした食感がでて、干し芋になってからでもほどよい柔らかさが保たれるのだそうです。

ところが、近所のスーパーに並んでいるのはどれも“鳴門金時”ばかり。

“鳴門金時”は“ホクホク”とした食感が特徴で、普通に食べるには美味しいのですが、干し芋にすると固く仕上がってしまうので、あまり適していないとのこと。それでも、まあとりあえずやってみようということになり、“鳴門金時”で早速取りかかりました。

いも、蒸してます
いも、蒸してます

まず、セイロはないので、厚手の鍋に金ざるを敷き、サツマイモを蒸し上げます。

なるべくゆっくり蒸した方が良いということなので、ふかし芋の香りに包まれながら1時間半ほど、じっくりと蒸し上げました。

いも、干してます
いも、干してます

蒸し上がったサツマイモの皮をむき、薄くスライスして天日に干すこと1週間。説明にあったとおり、確かにカチカチの、丁度干からびたチーズのような干し芋が出来上がりました。

干し芋のできあがり
干し芋のできあがり

ストーブの上にのせ、ほどよく焦げ目が付いたところをみはからって食べてみたのですが、やはり、弘法市で買ってきたものよりも堅めで甘さも少し物足りないような感じです。

家内は思ったよりも上手く出来たと上機嫌なのですが、私は、弘法市のものを口にしたときの、あの感動を期待していたので、少しがっかりしてしまいました。それでも、新しい冬の愉しみを発見できただけで、“よし”とすることにしましょう。

次は、芋の種類を変えて再挑戦です。(Hi)

芽が出ました!!

今月初めに種を播いた ”そらまめ” と ”えんどう” の芽がでました。

芽を出した豆たち
芽を出した豆たち

急に冷え込み始めたせいかなかなか芽を出さず、心配になって自宅の陽の当たる暖かい窓際においてやると、モコモコと芽を伸ばし始めました。やっぱり寒かったようです(ごめんよ~)。

写真手前が ”そらまめ”、奥が ”えんどう” です。

展示会などの都合で今年は播くのが少々遅くなってしまい、通りがかりの畑に植えられている苗やホームセンターなどで売られている苗にくらべるとかなり遅れ気味ですが、これからきっとスクスクと伸びていってくれると思います。

こちらも少々遅れ気味で心配していたのですが、やっと綿の実がはじけ始めました。

はじけた綿の実
はじけた綿の実

真っ白いきれいな綿がのぞいています。種をとってまた来年育てようと思っています。今年は10ほどの実が付きました。布団を作れるのはいつになることでしょうか…。

たくさん実を付けたキンカン
たくさん実を付けたキンカン

今年はキンカンもたくさん実を付けました。

去年は隣に生えていた ”はやとうり” の蔓や葉に邪魔されて枝や葉を充分に伸ばすことができず、かわいそうなことをしてしまいましたが、”はやとうり” に邪魔されない場所に植え替えてやった今年は、結構たくさんの実を付けてくれました。

ほんのり黄色がかってきはじめたところで、収穫したキンカンはコンポートにしようと思っています。あっ、鳥に気を付けなければ…。(Ku)