収納棚の納品

本日、かねてより製作過程をご紹介していた”収納棚”を納品させていただきました。

お茶室に隣接する縁側に置き、水瓶や掛け軸などのお茶のお道具を収納する棚として製作させていただいたものです。設置後早速、お道具の一部を収納していただきました。

”収納棚”正面
”収納棚”正面

茶筅や茶杓などの小さなお道具類を収納される引き出しの上には、茶釜や水瓶を飾ってくださいました。

棚と後ろの壁の間には、衝立や、夏の間取り外した襖を収納したいとのご希望があり、襖が十分に隠れるよう高さは180cmあります。幅は縁側の幅とカーテンの関係から120cmとしました。

一番下のスペースは、お客様のお宅に昔からあった小さめの座卓を収納するためのものです。

収納棚に収めた座卓
収納棚に収めた座卓

座卓も上手く収まりほっとしました。使い込まれたお道具を収納していただくことで、棚も一気にお部屋に溶け込んだような感じがしました。

”収納棚”斜めから
”収納棚”斜めから

お客様がたいへん喜んでくださり、また、心配していたお天気にも恵まれ、とても幸せな納品でした。(Ku)

小棚の完成

思いもしなかった早い梅雨入りに加え、台風の通過など、ぐずついた天気が続いた1週間でした。昨日は久しぶりに晴れ、遅れていた衣類の入れ替えなどをやっと済ませることができました。

台風2号は、淡路島では雨で川の水位が上昇した所があったほかは特に被害も無かったようですが、台風の通過に引き続いた強風が予想以上に激しく、普段は朝まで熟睡する私でさえ風の音で夜中に何回か目が覚めたくらいです。

台風接近を前に、飛びそうな物を片付けたりといったひと通りの準備はしてあったのですが、予想以上の強風に、思いも寄らぬ被害を恐れつつ工房へ向かいました。一見したところ特に被害は無いようでほっとしたのも束の間、コンポストにゴミを入れに行ってビックリ!!工房の裏に植えてある2本のサクランボの木が思いっきり傾いていたのです。

台風2号で傾いたサクランボの木
台風2号で傾いたサクランボの木

他に物が飛ぶでもなく、特に強風による変化は見あたらなかったのに、なぜかサクランボの木だけが根元から傾いていました。近日中に杭で支えをする予定です。

さて、昨年秋の展示会や先日のひめじクラフトアートフェアで『小棚』という収納棚を展示させていただきました。幅約80cm,高さ17cm,奥行き19cmの枠形の棚と、箱状の引出しを自由に組み合わせて使って頂けるものです(詳細はホームページの『作品紹介』 http://ohtahkobo.a.la9.jp/WorkCab.html をご参照ください)。

3本の棚と6個の引出しの組み合わせで展示をし、コンパクトなサイズとアレンジ性からご好評を頂きました。その際何人かのお客様から、「全部に引出しがあってもいいね。」というご意見をうかがい、なるほど、ということでこのたび3本の棚全てに引出しを入れたものを製作しました。

『小棚』の完成
全体に引出しを入れた『小棚』の完成

いかがでしょうか?これだけ引出しがあるといろいろな使用目的にかなうと思います。もちろん、棚や引出しは1本,1個単位で製作・販売いたしますので、いろいろな組み合わせも可能です。手づくりの真鍮の引き手を付けた引出しは、抜き出して収納箱として単独でもお使い頂けるように裏側も表と同様の材を使用して仕上げてあります。今後、展示会などでご覧いただく予定です。

シメジに似た謎のキノコ
シメジに似た謎のキノコ

またまた謎のキノコです。こんどはシメジ似。ポコポコと顔を出しました。食べていません。(Ku)

学習机の納品

先日、この春小学校にご入学される子供さん用の学習机を納品させていただきました。入学式に間に合うようにとのご要望でしたが、無事に間に合わせることができ、ホッとしているところです。

学習机
学習机

大人になってもお使いいただけるよう、シンプルで飽きの来ないデザインを提案させていただきました。上の書棚は机にのせてあるだけですので、ご成長に合わせて外して別の用途にお使い頂くことができます。

学習机ということで、A4サイズの書類の収まる引出し、ランドセルなどを掛けるフック、辞書に合わせた棚板のセットなど、いろいろなご要望をお聞きしながら製作させていただきましたが、これらの機能は大人になって仕事机としてお使い頂く際にもお役に立つものと思います。

引出の取っ手
引出の取っ手

引出しには犬釘をモチーフとした取っ手を製作し、取り付けました。アクセントになるようウォールナット材を使用しています。使い込むほどにツヤが出て、よい具合に仕上がってくれることと思います。

子供さんのご成長と共に、キズや汚れも付いていくとは思いますが、同時に木の色具合やツヤも深みを増し、全体として落ち着きのある味わい深い雰囲気を醸し出していくと思います。

満開の桜
満開の桜

淡路では今、桜が満開です。公園やため池の土手、神社、牧草地の傍などいろいろな場所できれいな桜が咲いています。山桜も、芽吹き始めた新緑に混じってここかしこに咲いており、改めて「春が来たなあ」と感じている今日この頃です。震災のことを思うと、自然の恐ろしさと優しさの両面を見せつけられているような複雑な気持ちにもなります。

我が家でも、今、桜が満開です。先日の三田手仕事展で、「一才桜」という種類の桜の盆栽を購入しました。そのときはまだほとんどつぼみだったのですが、2日ほど前から満開の状態になりました。隙間が無いほどにたくさんの花が開き、毎晩食卓へ運んでちょっとしたお花見気分を味わっています。来春もまた満開のご報告ができるよう、ちゃんと手入れをしなければ…。(Ku)

四方棚の完成、そして気球!!

昨日、岡山の知り合いの方に誘っていただき、なんと、気球に乗ってきました。

この日は、平成21度の開催が最後になった「邑久町バルーンフェスティバル」を記念する集会で、岡山や関西周辺の色とりどりの気球が11機集まりました。

私たちは、知り合いの方が所属するチームの気球に「おもり」としてゲスト乗船させて頂いたのです。

先週までとはうって変わった非常に穏やかな晴天に恵まれ、「初めて乗るにはもってこいの気球日より」とのこと。きっと、他に来られていた方々の日頃の行いのたまものでしょう。

吉井川と気球
吉井川と気球

朝7時に瀬戸内市内の吉井川河川敷に集合、8時くらいに組立てなどの準備が始まり、9時頃から続々と空中へ。

気球は、大きく分けて、気球の膨らむ部分(「球皮」”きゅうひ”というそうです),籐編みのかご(人が乗るところ),バーナー,燃料ボンベ(プロパンガスだそうです)の4つに分かれます。収納された状態は非常にコンパクトで、かごのサイズによっては、軽トラックの荷台に全て乗ってしまうほど。

”かご”は畳めないので、収納状態では一番大きいのですが、これがドンッと乗った軽トラックを見ると、「これは何?」「むちゃくちゃ大きな背負いカゴ?」いえいえ、今回乗せて頂いたカゴは1.2×1.4mほどの大きさなので、”背負いカゴ”であるはずはないのですが、でもそんな感じです。

気球のカゴ
気球のカゴ

組立てとバーナーの試運転が終わると、いよいよ”球皮”を膨らませます。「強力扇風機」で、河川敷に拡げた球皮に風を送り、おおかた膨らませてからバーナーで熱い空気を送り込みます。

途端に球皮が立ち上がり始め見慣れた「気球」の形に。みんなで押さえ込まなければ浮いてしまいそうになる熱風の浮力にびっくりでした。

邑久町上空のたくさんの気球
邑久町上空に色とりどりの気球

そして、空中へ。

何の衝撃もなく、いつの間にか「浮いている!!」という不思議な感覚。見る間に河川敷の人や車が豆粒のように…。

操作にはパイロットの資格が必要ですから、私たちは邪魔にならないように目と口を持った”おもり”としてゆっくりと空中散歩を楽しませていただきました。

パイロットの方の説明を聞きながら、川面に映った自分たちの気球の姿,地元の方が気球のために描いてくださったというウサギとクマの”地上絵”,邑久平野に拡がる田んぼや家々,邑久丘陵の地形やその向こうの瀬戸内海などなど、静かでゆっくりとした気球ならではの景色を堪能しました。

太陽に向かって
太陽に向かって

約30分のフライトの後、田んぼの一角に着陸。気球は地元の方々のご理解とご協力があってこその競技で、見物に来られる近くの方々の、あたたかく、興味深そうに見守って下さる様子と、気球を楽しむみなさんの、「出来る限り迷惑にならないようにしよう」とする姿勢が印象的でした。

次に乗る方と交代して、今度は「地上班」へ。気球は基本的に元の場所へ戻ることは困難とのことで、最終的には車で撤収することになります。飛んでいる気球を目で追いながらドライバー役の方が田んぼを縫うように走る細い道に車を走らせます。

後片付け
後片付け

全てのフライトが終了すると、着陸地点で撤収作業です。球皮の空気を抜き、畳んでいきます。少しでも風があると球皮が煽られたり、雨の後では足下がぬかるんで片付けも大変とのことですが、この日は幸いなことに風もなく、足下もよく、私たちはたいへんな幸運に恵まれたようです。

こんなにコンパクトに
球皮、こんなにコンパクトに…

畳んだ状態で長さ30mほどもあった球皮も、専用の袋に収納すると軽自動車の後部に積んでしまえる大きさに。

当日の夜、たまたまテレビを付けるとNHKの「ワンダー×ワンダー」で『アルプス熱気球おやじ』という番組をやっていました。その日に実際に体験してきたことを再び映像として見ることで、よりいっそう感動が深まりました。

地図の上では決して長距離を飛んだわけではないのですが、私たちにとっては大冒険でした。今も私の頭の中では、「気球に乗って、ど~こ~まで行こ~」と中学の時に習った気球の歌が繰り返し流れています。「そ~こ~に何かが~待っているから~」。

当日お世話になりましたみなさま、本当にありがとうございました。

四方棚(大・中・小)
四方棚(大・中・小)

さて、製作過程をご報告していた『四方棚』も完成し、無事に納品させていただきました。今回納品させて頂いたのは、写真手前の背の高いタイプです。

お客様のご要望により、昨年の「スペースみき」で展示したものと異なり、柱と棚板の色具合を合わせて製作しました。

1月にオープンしたばかりの、まだ真新しいギャラリーに納品させて頂いたのですが、白を基調とした落ち着いた雰囲気の空間にうまく溶け込むように設置することができました。(Ku)

十日戎と四方棚

十日戎 遠景
仮屋のえべっさん 遠景

今日は十日戎の宵戎です。

私たちの地域の十日戎は、事代主神社(通称『仮屋のえべっさん』)で行われます。

『えべっさん』は私が通っていた小学校のすぐ近所にあって、図工の授業で校外での写生大会などがあると、みんなでさぼって鬼ごっこなどをした思い出の場所です。参道は真っ直ぐに仮屋港に向かって伸びていて、毎年秋には豊漁とまちの繁栄を願い、練り歩く御輿に水をかける勇壮な「水かけ祭り」が執り行われます。

今年一年、健康で、よい出逢いと商売繁盛に恵まれますようにと、家内と二人でお参りしてきました。

仮屋のえべっさん
仮屋のえべっさん

年が明けてから、倉敷の展示会でご注文頂いた「四方棚」の製作にとりかかっています。

四方棚 製作中
四方棚 製作中

李朝家具のシンプルさが好きで長野の谷進一郎さんの元に弟子入りさせて頂き、その修行中に作らせて頂いたものをもとに、自分なりに寸法や細部を変えて製作しました。倉敷の展示会でお客様に見ていただいたところ、『色合いを変えたものが欲しい』というご注文をいただき、今回の製作となりました。

四方棚
倉敷で展示した四方棚

修行中に教わったことをもとに、お客様お一人お一人のご要望をお聞きしながら新たなものを作っていくという作業は、毎度の事ながら、楽しさと不安が入り交じったような不思議な気持ちで緊張します。(Hi)

テーブルの納品

昨日は、倉敷のお客様宅にテーブルの納品をさせていただきました。

テーブル
テーブル

先日のサンコアさんでの個展の際に、トールペイントやステンドグラスの製作などをされるお客様から作業用テーブルのご相談をいただきました。

概ねの寸法のほか、シンプルで丈夫であること、立ち作業・椅子に座っての作業の両方に使用できること、天板の下に物を収納できること(引出しまたは棚板)、大きなひとつのテーブルではなく、正方形に近いものを2つ並べて使いたいことなどのご希望をお聞きしました。

その後、図面を作成して打合せを行ったうえでご自宅にうかがい、実際のご使用場所を見せていただいて最終的な寸法の調整とデザインの決定を行いました。

設置場所が、ロフト状の2階であることから、搬入時や将来の移動の際に取り回ししやすいよう、天板と脚部は取り外し可能な構造としました。

テーブル天板
テーブル天板

110cm×110cmのテーブルを2つ並べると、十分な広さになります。

天板、脚材などすべて栗材を使用し、オイルを塗って仕上げました。使い込んで頂いてツヤが深まっていくのが楽しみです。床も栗材なので、お部屋に溶け込んでとても落ち着いた雰囲気になりました。

テーブル棚板
テーブル棚板

天板の下には、道具や材料等が収納できるように、棚板を設置しました。どの方向からも物が取り出せるので、いろいろな方向から使用する作業テーブルの収納としては、引出しよりも使い勝手がよいと思います。

搬入作業中には雪がちらつく寒い1日でしたが、無事に納品ができ、お客様にも喜んでいただけて、とてもよいクリスマスになりました。(Ku)