小学生用の机と椅子の製作-①

今回は、先週の 「シンプルな学習机」 のデザインのもととなりました机を紹介させていただきます。

昨年の夏、児童発達支援施設を運営されている方から、小学生が食事時などに輪になって座ることのできる机と、それにあわせて使う木の椅子のご相談をいただきました(この椅子については次回に紹介させていただく予定です)。

机については、1つ1つは台形で、2つ合わせると一辺の長さが70cmくらいの六角形になり、各辺に子供さんがゆったりと座れるものを、自然素材のオイル仕上げで、というご希望でした。

通常、机やテーブル、椅子などの ”脚” で荷重を支える構造の家具(いわゆる ”脚物” 家具)では、強度をもたせるために、”脚” と ”脚” を水平につなぐ ”貫(ぬき)” という部材を配置するのですが、この ”貫” は、椅子の出し入れには邪魔になったり、足や膝に当たってしまうことがあります。

どの辺にも楽に椅子が出し入れできてゆったりと座ることができるようにするためには、脚まわりはできるだけすっきりしたものにする必要がありますが、強度を犠牲にするわけにもいかず、ここがいちばんの思案のしどころとなりました。

小学生用机-1
小学生用机-1

いろいろと悩んだ末、脚の取り付け部分に厚みと巾のある短い ”幕板” 状の補強材を取り付けることで、強度を確保することにしました。

小学生用机-2
小学生用机-2

脚まわりがすっきりとしているので、とてもシンプルな、でも柔らかい曲線をもつ優しいシルエットの机に仕上がりました。

小学生用机-3
小学生用机-3

2月初めに椅子と合わせてお納めしてまいりました。

子供さんたちに、木の優しくてあたたかい感触を楽しんでいただければ、と思っています。(Ku)

シンプルな学習机

「データベースの移行」 ですったもんだしているうちに、いつのまにかウグイスの声が聞こえる季節になってしまいました。

さてさて、今週からまた、私たちの ”べっちゃない日々” のご報告をさせていただくのですが、昨年末からいくつか納品がありましたので、それを遡るかたちで、数回に分けて1つずつ紹介させていただこうと考えております。

今回はまず、今週末に納品させていただきました 「学習机」 です。

 

昨秋の倉敷での展示会で、この春に小学生になる子供さん用の学習机のご相談をいただきました。

「大きさは 60×110cm程度、引出や棚板の無いシンプルなデザインのものを、オイル仕上げで」 というご希望でした。

シンプルなだけに、「天板」と「脚」をどのような形にし、どう組み合わせるかがポイントになります。また、子供さんがお使いになるのですから、扱いやすくかつ丈夫であることも大切です。

実は、この学習机のお話しを伺う2ヶ月ほど前に、児童発達支援施設を運営されている方から、小学生用の机と椅子のご相談を頂いておりました(この机と椅子につきましては、来週末に紹介させていただく予定でおります)。

児童発達支援施設では、障がいをお持ちの子供さんが使用されるので、いろいろと細かなアドバイスを頂きながらデザインと製作を進めました。

ただ、「障がいをお持ちの子供さん用」 とはいっても、特殊な機能を持たせたものではなく、たとえばぶつかった際にケガをしないように角を丸くする、椅子に座って机に向かった際に脚が机とぶつからず、椅子も中に入りやすいなど、誰にとっても使いやすい、いわば ”ユニバーサルデザイン” の机と椅子であり、形もスッキリとしたものに仕上がったので、そのデザインを今回の学習机にも活かすことにしました。

シンプルな学習机-1
シンプルな学習机-1

どの方向からも椅子の出し入れができ、また脚が引っかからないよう、脚まわりは極力すっきりさせてあります(構造的な強度は、天板と脚の取り付け部分の、形を工夫した幕板で確保しています)。

シンプルな学習机-2
シンプルな学習机-2

材料は天板、脚などすべて ”タモ” を用いました。

しっくい壁のお部屋の一角に納まり、すてきな勉強部屋づくりのお手伝いができたことをたいへんうれしく思います。

シンプルなだけに、大人になっても作業机や2人掛けの食卓など、いろいろな用途にお使いいただけると思います。

きっと子供さんの成長とともにツヤがでて、そして少しずつキズも付いて、素敵な机に変わっていくのでしょう。

楽しみです。(Ku)

 

なんとか…

先日より続いておりました、ブログの表示等に関する大きな不具合はなんとか解消できました(と、思います)。

まだ一部、表示されない写真があったり、”Posted on” とか、”Tagged” などという横文字表記が増えてしまっていたりなど、これからもう少し修正を加えていく予定ですが、”タグ” や ”カテゴリー” からも無事検索していただくことができるようになりました。

明日22日が、今まで使用していたデータベースが正式に使用できなくなる期日ですので、念のため、新しい記事の本格的な投稿は来週末からにしたいと思います。

昨年末から今までに、いくつか納品もあり、ご報告したいことはたくさんありますので、装いを(少し)新たにした「おもむろ日記」を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

来週末、このまま無事に再会できますよう!! (Ku)

データベース移行のため、不具合が生じております

この「おもむろ日記」でいままで利用していたデータベースの提供が終了されるとのことで、新しく提供されるデータベースへ引っ越しをしなくてはならないことになりました。

データベースを新しく作ったり、これまでのブログのデータを保存したり、それを新しいところへ入れ直したりなどなど、何もかもが初めてのことで、することなすこと”エラー”、”エラー”…。

ここ数日間は、ブログ自体をごらん頂けない状態に陥っていましたが、なんとか本日、文章だけは読んでいただける状態にこぎつけました。

まだまだ、写真などの画像が表示されなかったり、タグやカテゴリーからの検索ができなかったりと、不具合がたくさんありますが、少しずつ修正してまいりますので、今しばらくお待ち下さい。

<追記>
2月18日現在、一部を除き、画像(写真)が復活しました。

ただし、まだ、タグやカテゴリー、投稿の題名からはページが表示されません。
なかなかの強敵で、調べても、得体の知れない横文字のたくさん入った説明ばかりで思うように改善ができません。
ページが見にくくて申し訳ありませんが、もうしばらくお待ち下さい。

 

 

 

 

新年あけましておめでとうございます。

たいへん遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。

工房の方はとっくに始動していたのですが、ついつい新年のご挨拶が遅くなってしまいました。

本年も、健康に気を付け、充実した一年になるよう、2人でがんばってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さきほど、ホームページの方も、今年の展示会情報等の更新をいたしましたので、ご覧ください。

さて、年末からぽかぽか陽気の、とても冬とは思えない毎日が続いています。

工房の庭のブルーベリーにも、少しですが花が咲いてしまいました。

ブルーベリーの花が咲いてしまいました
ブルーベリーの花が咲いてしまいました

気象庁のホームページで、この1月の今日までの兵庫県の平均気温を調べてみたところ、約 8℃ となっていました。

これは、昨年の3月と同じ位で、昨年の1月と比べると3℃ほど高くなっているようです。

自宅ではほぼ暖房無しで過ごせて灯油代がかからず、昼間もぽかぽかしてよい気分にはなるのですが、この 「+3℃」 が、このまま一年を通じて影響したときの夏の暑さを想像すると、 ゾ~ッ とせずにはいられません。

やはり、寒くあるべき時期は寒くなってくれないと、なにかと困るものです。

工房の畑のソラマメも、葉が茂り、背が伸びて、この時期にしては元気がよすぎます。冬の間に何度か霜に当たらないといけないのでちょっと心配です。

この時期はすっかり枯れているはずの、メダカの鉢の「ホテイアオイ」もまだ青々と茂っています。そして工房の周りの雑草も…。

この先、ちゃんと冬らしい寒さになるとよいのですが…。(Ku)

欅の一枚板を使った拭き漆仕上げのローテーブル

先月、今年最後の展示会を終えてから、納品や後片づけなどでなんだかバタバタとしているうちに、あっという間にもう12月も半ばを過ぎてしまいました。

年賀状の準備や(大?)掃除などでもうしばらく落ち着きそうにもありませんが、なんとか穏やかに今年を締めくくれるよう、がんばっていきたいと思います。

さて、今回は、10月の終わりに少しだけ紹介しました、欅の一枚板を使ったローテーブルの納品の報告をさせていただきます。

今年3月にこのブログで紹介させて頂いた 「コート掛」 をご注文下さったお客様から、その後、ご自宅の洋間でお使いになる 「ローテーブル」 のご相談をいただきました。

一枚板を使った重厚感のあるテーブルをご希望とのことで、作業場にストックしている材木の中から、ご希望のサイズや雰囲気に合うものを選んで頂きました。

その結果、「コート掛」と同じ丸太から製材された、ちょうど隣り合う板を使用することになりました。

また、お部屋のダークブラウン系の家具に調和するよう、仕上げは拭き漆とすることになりました。

天板は板の自然なままの形を活かした ”耳付き” とし、脚の形状は、3種類ほどのデザインをご提案させて頂いたところ、たいへんありがたいことに、どっしりとした雰囲気であれば、細部はお任せ頂けることになりました。

ローテーブルの裏側
ローテーブルの裏側

上の写真は組立完了直後の状態で、天地が逆になっていますが、脚はタモの厚盤から切り出して製作しました。

ローテーブルの天板
ローテーブルの天板

全体的に木目の詰まったきれいな板で、それに加えて、先日のブログで紹介させて頂いたように、”耳” に近い部分には、非常に複雑できれいな木目が目を惹く、たいへん美しい天板に仕上がりました。

納品したローテーブル
納品したローテーブル

無理をお願いして11月の倉敷での展示会で展示させて頂いた後、先月無事に納品いたしました。

お部屋の雰囲気や、他の調度品にぴったりで、お客様にもたいへん喜んで頂くことができました。

年月の経過と共に木目の美しさもさらに引き立ち、味わいを増していくことと思います。(Ku)