近所で「餅ほり」

現在、自宅の周りは新築ラッシュです。

ずっと空き地だった隣接地に3軒の家が建設中で、この日曜日は最後に工事に取りかかった隣の隣の家の上棟式でした。

最近には珍しく、餅播き(このあたりでは、「餅放り」→「餅ほり」というそうです)がありました。

餅播きなんて何年ぶりでしょう。

子供の頃は、近くで建前があれば近所の人達が自然に集まり、当然のように餅播きが行われていたのを思い出します。お餅に伸ばした手を大人に踏まれたり、押しのけられたりして、普段は優しい大人の人達も餅拾いの時は人が変わるんだ、とショックを受けたりもしましたが…。

「餅ほり」直前
「餅ほり」直前

普段は人通りの少ない静かな住宅地なのですが、餅ほりの時間が近づくにつれ、「どこからこんなに…」と思うほどの大勢の人が集まってきました。普段はあまり見かけない子供達もたくさん走り回っています。

日も暮れかけた頃、「餅ほり」が始まりました。

まず、家の四隅と中心に向けて大きなお餅が1つずつ投げられます。「隅餅(すみもち)」と「天餅(てんもち)」というのだそうです。近所の建築に詳しい人の説明を聞きながら冷静に見る建前の儀式は新鮮でした。

そして紅白のお餅やお菓子が播かれ始めると同時に歓声があがり、大勢の人がお餅やお菓子に向かって怒濤のように右に左に駆け寄ります。もちろん私達も。

拾った餅とお菓子
拾った餅とお菓子

私達は家からちょっと離れたところにいたため、重さの軽いお菓子はほとんど飛んできませんでしたが、お餅をいくつか拾うことができました。

中にはスーパー袋をお餅でパンパンに膨らませている人も。

ちょっとしたお祭り気分で、大人も子供もみんな楽しそうで、とてもよいひとときでした。建て主さんに感謝です。遠い将来、私達が家を建てる機会に恵まれたら、ささやかでいいので、是非「餅ほり」をしたいものです。

うちのキャベツ食べたのは誰?
うちのキャベツ、食べたのは誰?

さて、工房の畑で育てているキャベツが、春の足音とともに少しずつ大きくなってきました。「まだかな?」と、様子を見た木曜日、それまでとなんだか形が変わっていることに気が付きました。

よくよく観察してみると、外葉が何ものかに食べられているのです。縁は囓られてジャキジャキに。犯人の手がかりはこの鋭角状の囓り跡と近くに落ちていた ”フン” 。どうも鳥のようです。

外葉だけにしといてね!!(Ku)

白い小鳩が…

今週、我が家に白い小鳩が赤いきれいな贈り物を届けてくれました。

白い小鳩が赤いきれいな贈り物を届けてくれました
白い小鳩のお届けもの-その1-

送り主はいつもお世話になっているギャラリーのオーナーの方です。

いつも頂いたことがないような遊び心あふれる演出に少しときめきながら、そっと開けてみると、中からは小さなハート型のチョコレートが添えられた心のこもった手作りのグリーティングカードがでてきました。

小鳩のお届けもの-その2-
白い小鳩のお届けもの-その2-
中からはカードとハート型のチョコレートが…
中からはカードとハート型のチョコレートが…

心のこもった“小さな”贈り物に、季節を先取りするように気持ちがパッと明るくなり、心がほんのり温かくなりました。

新作のトレイです
新作のトレイです

いま、工房では春からの展示会シーズンに備えて新作の小物製作に追われています。小物といえども使い勝手はもちろんのこと、木目の流れや木の質感を気にしながら一つ一つ丁寧に作っていくので手間のかかることなのですが、使って頂く方に喜んで頂けるよう、また、木に対しても失礼の無いように気をつけながら、作業に励んでいます。

皆さんに見て頂ける日がとても待ち遠しいです。どうか、お楽しみに。(Hi)

淡路のうまいもの

海に囲まれた淡路島で ”うまいもの” といえば、なんといっても新鮮なおさかなです。

私が淡路島で初めて食べて好きになった魚に冬の ”フグ” と夏の ”ハモ” があります。

フグもハモも外食しようとすると「高級食材」であり、そうそう食べる機会に恵まれない魚ですが、どちらも淡路島が名産地であり、直接水産加工会社から「食材」として購入すると、そんなにびっくりするようなお値段ではなく、手に入れることができます。

先日、フグ鍋(てっちり)で、ちょっと遅めの新年会をしました。夫の高校時代の先生を中心としたメンバーで、冬はフグ、夏はハモを目的に、ときどき酒盛りを楽しんでいます。

てっちり用のフグ
てっちり用のフグ

まあるいお口がユーモラス。ダシがよくでるよう、骨付きの部分から鍋に入れていきます。

淡路島南端の福良ではトラフグの養殖が盛んで、通常2年で出荷するところを3年かけて育て上げ、「3年とらふぐ」として売り出しています。1年余分にじっくり育てることで、より大きくなるだけでなく、身も引き締まり、旨みも濃厚になるとのことです。

フグ鍋でいつも驚くのが、全く油分が浮かないことです。他の魚や肉では必ずアクや油が浮きますが、それが全くないのです。ヘルシーですね。

身はプリプリで歯ごたえもほどよく、あっさりしているのでついつい食べ過ぎてしまいます。最後の雑炊も、ダシの深い香りにつられて、もうお腹いっぱいなのに我慢できずに完食してしまい、「ああ、やめときゃよかった!」となるのも毎回のことです(食べ過ぎてしまってはちっともヘルシーではありませんが…)。

あ、フグの養殖は、ウナギと違い、基本的に卵から孵した稚魚を仕入れ、それを育てているようです。

淡路のトラフグ、機会があったら是非ご賞味ください。

こんがり焼けた「豆餅」
こんがり焼けた「豆餅」

「豆餅」も私の好物のひとつ。先日岡山に行った際に道の駅で購入してきたものを工房のストーブで焼いておやつにいただきました。

誰ですか!写真を撮る前に囓ったのは!!!(Ku)

とうとう…

金曜日、工房で流しているラジオからただならぬニュースが耳に飛び込んできました。

「ニホンウナギ、絶滅危惧種に指定される!!」

私の生まれ故郷は、ウナギの産地、静岡県の遠州地方です。「うなぎ屋」 が別段珍しくない環境で、袋に詰まった 『うなぎパイ』 の割れせんをおやつに育った私にとって、ウナギは大好物でもあり、ふるさとの味なのです。

当地で主流の、蒸してから焼いたふっくらした蒲焼きも、蒸さずに焼いたしっかりした食感の関西風の蒲焼きも、わさび醤油でいただく白焼きも大好きです。

それでも近年の価格高騰のせいで、ここ数年は1年に1度口にするかどうかという状態が続いていました。

お恥ずかしいことながら、野生の稚魚を捕獲して育てたものが 「養殖うなぎ」 であることはごく最近になるまで知りませんでした。「養殖」 という言葉から、卵から育てるいわゆる 「完全養殖」 と勝手に思い込んでいたので、私達がおいしい、おいしいと言って食べ続けることで、こんな風に絶滅の危機に陥るなんて夢にも思っていませんでした。

いくら大好物といっても、1つの種を絶滅させてまで食べようとは思いません。

実は昨年、『夏が来た!展』 用に製作した 「かつらのなべしき 夏バージョン」 の中に、私のウナギへの思いを秘めたものが2点ありました。

「うなぎ ~また会う日まで~」
「うなぎ ~また会う日まで~」

なべしきにはそれぞれ副題が付いているのですが、これは「うなぎ ~また会う日まで~」。

ウナギが完全養殖され、私達の食欲による絶滅の危機を脱する日までウナギを食べるのは我慢しようという私の決意を表した作品です。

「風鈴 ~う○○~」
「風鈴 ~う○○~」

”○” の中には、” な ” と ” ぎ ” が入ります。「うなじ」でも「うかい」でもありません。

今回ニホンウナギが指定された「絶滅危惧ⅠB類」を調べてみると、よく知っている動物では、イヌワシ,オジロワシ,ライチョウ,ヤンバルクイナ,アマミノクロウサギなどがありました。絶滅の危機にあるイヌワシやヤンバルクイナを食べようなどとは思いません。ウナギがこれらの動物と同類であることを心に留め、私のウナギへの決意を守っていきたいと思います。

きっと私は平均的な日本人より、ウナギをたくさん食べてきたと思います。その反省も込めて…。

さて、この日曜日の夜から月曜日の朝にかけて、淡路では珍しく雪が積もりました。ひどい雷も鳴っていたのですが、朝、車に積もっている雪を見てびっくり!!

あられ、ひょう混じりの雪
あられ、ひょう混じりの雪

直径が1cm以上もある ” ひょう ” や、” あられ” がたくさん混じった雪だったのです。

スノードロップの花が咲きました
スノードロップの花が咲きました

でもやっぱり春はやってきます。

今年も春を知らせる ”スノードロップ” が花を咲かせました。左の奥に頭を出しているのもスノードロップです。この1本だけちょっと早めみたいです。(Ku)