久しぶりの雨

淡路島では昨日、今日と久しぶりにまとまった雨が降っています。

調べてみると、7月30日以来とのことで、ほぼ1ヶ月の間まとまった雨が無かったことになります。猛暑に加えて極端な少雨。また、地方によっては突発的なゲリラ豪雨、今年だけの異常気象であることを願うばかりです。

ただ、お盆を過ぎたあたりから、夜には少し涼しげな風が吹き抜けるように成り、ようやく深い眠りにつくことができるようになってきました。

昼間の日差しはまだまだ厳しいものの、山の上にある工房のまわりでは赤とんぼの姿も見かけられるようになり、夏の終わりが近づいていることを実感させてくれます。本当に、今年に限っては、「やっと…終わる…」という安堵の気持ちでいっぱいです。

工房の隣の畑では、キュウリがそろそろ終わりです。

今年は苗がよかったのか、気象条件がよかったのかよく分からないのですが、とにかく豊作で、ほぼ2ヶ月の間、毎日3~5本ほど収穫出来たのでキュウリが大好きな私としてはとっても満足しています。

採れたての、まだ生暖かいキュウリを半分に割き、塩を振って食べると、何とも言えぬ甘みが口の中に拡がます。シンプルな食材のシンプルな食べ方なのですが、不思議と幸せな気持ちになります。(なんと安上がりな…)。少し曲がった不細工なキュウリなのですが、大地の養分と太陽のエネルギーをしっかりと蓄えているからなのでしょう。「自然の恵み」を実感できます。

綿の花
綿の花

庭では家内が育てている綿の木が鮮やかな薄黄色の花をつけました。

サギ草についた白い花
サギ草についた白い花

今年は咲かないものとあきらめかけていたサギ草も、見れば見るほど不思議な形の花を咲かせています。

暑さも一段落してきたところで、これからは、気合いを入れ直してバシバシ仕事に励まなければ!!(Hi)

誰の口に入るのかな?

昨年の玉野での展示会の際、ギャラリーのオーナーさんに 「嫌いでなかったらどうぞ」とすすめて頂いた ”日本イチジク”。

実は2人とも 「生のイチジク=青臭い」 というイメージが強く、私達にとっては数少ない苦手な食べ物の一つだったのですが、出して頂いたものを見ると、やや緑色がかった小ぶりな実で、それまで見慣れていた大きくて濃い紫色のイチジクと随分様子が違うことに気が付きました。

「嫌い」と思っていたものが、好みの変化や、鮮度、料理の仕方などで、改めて試してみると、じつはすごくおいしくって、逆に好物になったものも多い私は、苦手な食べ物も、人にすすめられるのは ”チャレンジのチャンス?” と考えてできるだけ頂くことにしています。もちろん「あっ、やっぱダメだぁ~」ということもありますが、そんなことを恐れておいしいものを一生食べ逃すのはもったいないと思うのです。

このときもそんな気持ちに加えて、今まで知っていた ”イチジク” との見かけの違いに背中を押され、皮をむいてほおばってみると、

「おいしい~!!」。

イチジクの香りはするものの、青臭さは全く無く、柔らかく、ほどよい甘みと酸味が口の中に拡がり、独特のプチプチする食感もたまりません。いつのまにか2人とも出して頂いた1パック分をペロリと平らげていました。

オーナーさんのお話しによると、”日本イチジク” は、昔から日本にあったイチジクで、私達が苦手な ”西洋イチジク” とは種類が違い、岡山では笠岡などで栽培されているのだそうです。

”イチジク”、手で簡単に皮がむけて、種が無いので皮をむけば大きな実のかたまり。調べてみると水さえしっかりやれば、育てるのも難しくないとのこと。

これがおいしいとなれば、育てずになんとしましょう!!

その後もういちど、岡山の道の駅で ”日本イチジク” を買って「やっぱりおいしい!」ことを確認し、「日本イチジク栽培計画」を実行することに決定。

今年の春、探してみると近くのホームセンターで普通に苗木を売っていることが分かりました。”西洋イチジク” と間違えないようしっかり確認して ”日本イチジク” を2本購入。

ただ、植える場所がすぐに準備できないので、しばらく鉢植えにしておくことにしました。

まだ1mほどの苗木。今年は実は着かないだろうと思っていたのですが、ある日、片方の苗の枝の脇に小さな突起が出来ていることに気が付きました。その後少~しずつ大きくなり、現在こんな状態です。

ひとつだけ着いたイチジクの実
ひとつだけ着いたイチジクの実

今、直径3cmくらい。

この実は誰の口に入るのかな?
この実は誰の口に入るのかな?

私達以外にも、鳥や虫が狙っているはず。

誰の口に入るのかな?早い者勝ちだけど、フライングは許しません!!(Ku)

残暑とはいうものの…

来る日も来る日もギラギラとした太陽が空に浮かび、「猛暑」と呼ぶにあまりある、体にまとわりつくようなこの暑さ。

夜になっても「ソヨッ」とも吹かぬ風。

今年の夏は、いつもにもまして身に堪え、かなり参っています。

かなりヘロヘロです
かなりヘロヘロです

にわか雨でも降らぬものか、とインターネットのお天気情報で「雨雲レーダー」を確認しては一喜一憂しているのですが、ほとんどは「ぬか喜び」に終わってしまいます。

「夏の陽の、熱気からだにためて生く」(NHKラジオより)

皆さん、どうかご自愛下さいますように。(Hi)

久しぶりに仕事のお話しを。

6月の展示会のご報告以降、野菜だ、ビワだ、アゲハチョウだ、などと、すっかり木工から離れた話題が続いていました (もちろん仕事はちゃんとしておりました) ので、今回はその間に納品させていただいた作品の中から2点をご紹介させていただきます。

まず、『コート掛』。

こちらは、今年の春先にご注文頂いていたものなのですが、無理をお願いして納品を遅らせ、6月の個展で展示させていただきました。

『コート掛』(サンシャインホールで展示)
『コート掛』(サンシャインホールで展示)

お客様からは、大まかな寸法と、分解できる、という条件のほかは、シンプルで力強いデザインであれば、あとの細かいことはお任せ下さるという、たいへんありがたいお話しをいただきました。

「分解できること」については、”クサビ” を用いて、柱2本と横木,幕板の4つの部材に分解できるようにしました。

幅のある幕板と、十分な厚みをとりどっしりとさせた脚部で安定感をもたせ、柱には緩やかな曲線で上下の太さにメリハリをつけるとともに、全体的に柔らかな面をとって、柔軟な力強さを表現できたと思っています。会場にも足を運んで下さったお客様もたいへん気に入ってくださいました。

もうひとつ、『額』を。

額

変型の色紙絵を購入されたお客様がご注文くださった額です。

着物姿の男の子が ”おくどさん” で火の番をしているというほのぼのした絵に合う額を、ということで、シンプルでやや幅の広い縁の拭き漆仕上げの額を作らせていただきました。

竈の絵なので、台所に飾られるそうです。

さて、淡路ではここしばらく、雨が降りそうで降らない、降っても雀の涙ほどで、工房の庭や畑に水を播こうかどうしようか、夕方ギリギリまで迷うようなお天気が続いていました。金曜日の午後も「雨だ!!」と喜んだのも束の間、濡れるのが気持ちよいくらいの一瞬で降り止んでしまいました。

しかたなく畑に水を播き始めると、水がかかったサツマイモの葉陰から何かがカボチャの葉に飛び移りました。

ちょっとコワイ ”カマキリ” の顔
かなりコワイ ”カマキリ” の顔

体長8cmほどのカマキリで、まだ翅が無く、成虫の一歩手前といったところでしょうか。

大きな眼の中の黒い点が瞳のようで、睨まれているみたいです。

カメラのレンズでクローズアップしてみると、ノコギリみたいな前肢のギザギザや、まるでニッパーにキバの生えたような鋭い口がはっきり見えて、かなりコワイです。

山の中で大きなカマキリに出会ってしまう…なんて想像はしたくありませんね。(Ku)