5月の風景とひめじクラフトのご案内

5月に入り、淡路島では玉ねぎの収穫の真っ盛りです。

収穫の始まった玉ねぎ畑
収穫の始まった玉ねぎ畑

工房へ通う道沿いの玉ねぎ畑でも収穫が始まりました。農家さんが家族総出で収穫し、コンテナへ詰めています。この付近ではコンテナで保管しているところが多いようですが、もう少し南の方へ行くと、玉ねぎを吊して保管する「タマネギ小屋」が畑のかたわらに建っているのがそこここで見られます。

畑のタマネギ
畑のタマネギ

収穫が終わると、玉ねぎ畑が今度は田んぼに変わり、田植えが始まります。それまで青々と玉ねぎの葉が茂っていた所が水田に変わるのでちょっとびっくりです。

淡路島の玉ねぎは、肉厚で甘みが強いのが特徴です。道ばたで袋詰めにされた玉ねぎが売られているのは淡路島ならではの風景ではないでしょうか。

窓から外を眺めるカメ
窓から外を眺めるカメ

暖かくなったので、我が家のリクガメ、”ほじほじ君”も活動的です。食欲も旺盛で、先日も「これは食べれんじゃろう」とちょっと意地悪気分で入れてやった巨大なブロッコリーをぺろっと平らげてしまい、びっくりしました。狭いケージにとじ込められているのが気に入らないのか、ケージの隅を掘ろうとゴトゴト(甲羅がガラスに当たって音がします)始めるので、休みで私が家にいる日はときどきケージから出して家の中を自由に散歩させてやります。

窓が開いていると、必ずそこでじっと外を眺めます。何を見ているのでしょうか…。物思いにふけっているような後ろ姿が好きです。

姫路クラフト・アートフェアのポスター
姫路クラフト・アートフェアのポスター

さて、来週末は『ひめじクラフト・アートフェア』が開催されます。姫路城のすぐ裏手にある公園で、木工,焼き物,ガラス,金属,布,皮革など、様々な分野のクラフトマンが各自テントを並べて自作の作品を展示・販売するイベントです。

昨年初めて参加させて頂いたのですが、青空の下でのお客様とのふれ合いや、他の作家さん達とのお話しなどとても楽しい2日間でした。今年も応募させて頂いたところ、無事に審査を通り参加できることになりました。

パンやお弁当などの食べ物屋さんの出店も楽しみです。今年はピザもあるとか。お天気の心配や、砂ぼこり,直射日光をいかに避けるかなど、野外ならではの工夫は必要ですが、来場者も出展者もお祭り気分で楽しめるのが野外クラフトフェアの良いところだと思います。

14日(土曜日)の10:00~17:00,15日(日曜日)の9:00~16:00、123番ブースにて2人でお待ちしておりますので、是非お出掛けください。雨天決行です!!

会場へのアクセスなど、詳しくは『ひめじクラフト・アートフェア』のホームページ(http://wood-top.com/craft/index.html)をごらんください。(Ku)

カマキリの孵化

いま、工房の庭では「ハルリンドウ」が小さな青い花を咲かせています。

ハルリンドウ
ハルリンドウ

先日の「三田手仕事展」の際に買い求めたものを工房の庭の片隅に置いているのですが、朝日を浴びるとくるくると巻いていた小さなつぼみが開花し、青い花びらを気持ちよさそうにひろげ、夕方、日がかげりはじめると花を閉じて店じまい。毎朝毎夕、健気にそれを繰り返し、静かに私たちの目を楽しませてくれています。(Hi)

そして、カマキリの卵が孵化しました。

昨秋工房の庭で見つけ、鳥に食べられないようにプラスチック容器に保護していたものです。昨年は6月に孵化を観察しており、まだまだ先のことと思っていたのですが、金曜日の朝、虫の知らせ(?)でふと容器を見ると、もじゃもじゃと小さなカマキリがところ狭しと動き回っているではありませんか。

カマキリは生まれたときから弱肉強食。共食いを始めるのであわてて庭に放してやりました。

カマキリの孵化
カマキリの孵化

カマキリは脚や触角の無い幼生の姿で卵から出、直後に最初の脱皮をして羽のないカマキリの姿に変わります。上の写真で、卵の下にぶら下がっているフワフワしたものが脱皮した抜け殻です。この後、脱皮を繰り返しながら成長し、最後に羽化をして成虫になり、数ヶ月後に次世代に命を引き継いで一生を終えるようです。

一人前のカマキリ
一人前のカマキリ

1cmにも満たない小さな躰ですが、ちょっかいをだすと一人前に威嚇のポーズをとります。狭い庭でも小さなカマキリ達にとっては脅威だらけの世界。このうち何匹が立派な成虫に育つのでしょうか。アブラムシや蚊、アオムシなどを食べてくれる益虫として私たちの庭で元気に成長してほしいものです。

実はもうひとつ卵を保護しているので、孵化の瞬間が観察できれば、と思っています。(Ku)

醤油袋とカブトムシ

このブログで、昨年12月に「木のボタン」というタイトルでバッグを紹介させて頂きましたが、同じ方に製作をお願いしていたバッグが先日出来上がってきました。

展示会での会計用に、おつりの小銭などを入れて身につけておく小振りのバッグをずっと探していたのですが、なかなかコレというものにめぐりあえずにいました。

見せて頂いたバッグの落ち着いた雰囲気としっかりしたつくりに一目惚れし、”是非作って下さい!!”ということに。

醤油袋のバッグ
醤油袋のバッグ

常に身につけていても邪魔にならないサイズ,開け閉めが簡単なこと(口にファスナー等は付けない),内側に小銭の仕分け用のポケットが付いていることなど、いくつかの希望をお伝えし、醤油袋を使って作っていただくことになりました。

アクセントに私の作ったウォールナットの山高ボタンを使用してくださいました。これは希望としてはお伝えしていなかったことなのですが、「私たちが使うものに、私たちの作品を取り入れる」という心配りにとても感謝しています。

先日の三田手仕事展で初めて使わせていただきましたが、落ち着いた雰囲気は言うまでもなく、使い勝手も上々でした。使い込むほどに生地も柔らかく味わい深くなり、ボタンもツヤツヤになっていくのが楽しみです。

ところで先日、ストーブ用の薪にする雑木を積んであった所を片付けていると、土の中からまるまると太ったカブトムシの幼虫が、まさに”ゴロゴロ”と出てきました。薪を切った切りくずや落ち葉がちょうどよい具合に腐葉土になり、そこにカブトムシが産卵していったようです。

カブトムシの幼虫がゴロゴロ
カブトムシの幼虫がゴロゴロ

鳥が食べに来ていた形跡もあり、「成虫になるのを見たい!」という強い願望もあって、出てきた幼虫を腐葉土とともにコンテナに入れて庭の隅で飼ってみることにしました。

カブトムシの幼虫~アップ
カブトムシの幼虫~アップ

順調にいけば6月の終わりくらいには成虫になるようです。私は成虫はよく知っているのですが、幼虫をしげしげと観察したことはありませんでした。今回初めて手にとってみたところ、なんだかかわいらしい顔をしていることに気が付き、思わずアップで写真撮影。この時期になると、オスとメスの区別がつくらしいのですが、それは出てきたときのお楽しみ、ということで…(Ku)

学習机の納品

先日、この春小学校にご入学される子供さん用の学習机を納品させていただきました。入学式に間に合うようにとのご要望でしたが、無事に間に合わせることができ、ホッとしているところです。

学習机
学習机

大人になってもお使いいただけるよう、シンプルで飽きの来ないデザインを提案させていただきました。上の書棚は机にのせてあるだけですので、ご成長に合わせて外して別の用途にお使い頂くことができます。

学習机ということで、A4サイズの書類の収まる引出し、ランドセルなどを掛けるフック、辞書に合わせた棚板のセットなど、いろいろなご要望をお聞きしながら製作させていただきましたが、これらの機能は大人になって仕事机としてお使い頂く際にもお役に立つものと思います。

引出の取っ手
引出の取っ手

引出しには犬釘をモチーフとした取っ手を製作し、取り付けました。アクセントになるようウォールナット材を使用しています。使い込むほどにツヤが出て、よい具合に仕上がってくれることと思います。

子供さんのご成長と共に、キズや汚れも付いていくとは思いますが、同時に木の色具合やツヤも深みを増し、全体として落ち着きのある味わい深い雰囲気を醸し出していくと思います。

満開の桜
満開の桜

淡路では今、桜が満開です。公園やため池の土手、神社、牧草地の傍などいろいろな場所できれいな桜が咲いています。山桜も、芽吹き始めた新緑に混じってここかしこに咲いており、改めて「春が来たなあ」と感じている今日この頃です。震災のことを思うと、自然の恐ろしさと優しさの両面を見せつけられているような複雑な気持ちにもなります。

我が家でも、今、桜が満開です。先日の三田手仕事展で、「一才桜」という種類の桜の盆栽を購入しました。そのときはまだほとんどつぼみだったのですが、2日ほど前から満開の状態になりました。隙間が無いほどにたくさんの花が開き、毎晩食卓へ運んでちょっとしたお花見気分を味わっています。来春もまた満開のご報告ができるよう、ちゃんと手入れをしなければ…。(Ku)

イカナゴのくぎ煮

”淡路島の春”といえば、「イカナゴのクギ煮」です。

親になると7cmくらいになるいかなごの新子を、釘のようにツンツンした佃煮にするので”クギ煮”といいます。

我が家でも昨年に続き今年も挑戦しました。

パックに入ったイカナゴ
パックに入ったイカナゴ

漁が解禁になると、パック詰めにされた生のイカナゴが店頭に並び、それを購入して各家庭でクギ煮にします。甘い良い香りがそこかしこから漂ってくると、「春が来た!!」と実感します。

上手に作るポイントは、①新鮮であること、②魚の大きさが揃っていること です。

解禁直後は、まだ小さいのやらちょっと大きいのやらが混じっており、どんなに慣れた方が作っても団子状になってしまうそうです。今年はお隣のおばさんの、「そろそろ買い時だよ」の声で近所のスーパーに買いにいきました。

鍋に投入直後
鍋に投入直後

柚子を入れたり、甘露飴を使ったりと、各家庭でいろいろな工夫があるそうですが、まだまだ初心者の私たちは、スーパーでもらったレシピに沿って、千切りショウガ入りのクギ煮を作ります。

ザラメ,醤油,酒,みりん,しょうがを煮立たせた煮汁にイカナゴを投入!

煮詰め中
煮詰め中

煮汁がほとんど無くなるまで、じっくりと煮詰めます。

かき混ぜたくなる気持ちはグッとおさえて静かに静かに焦がさないように煮詰めます。

『イカナゴのくぎ煮』出来上がり
『イカナゴのくぎ煮』出来上がり

十分煮詰まったら、大きなお皿やパットに取り出し、2人でうちわであおいで冷まして出来上がりです。

温かい白いご飯の上にクギ煮をたくさんのせて食べるのがこの季節の一番のたのしみです。お弁当にも欠かせません。

少々失敗しても、新鮮な魚を甘辛く炊いているのでおいしいことにかわりありません。今年もまずまずの出来、ということにしておきましょう。

古代ギリシャ展
古代ギリシャ展

今週は、神戸で開かれている「大英博物館 古代ギリシャ展」を観に出掛けてきました。完成された美しさや息をのむほどの写実性にただただ感動。ギリシャ神話の世界をもう少し知っていればもっと楽しめたのに、と思いました。(Ku)

薪のしいたけ

このたびの震災では、人知を越えた自然の猛威におののき、被災地の惨状に言葉を失うばかりです。

こんなときにブログどころではない、と先週は投稿を取りやめましたが、遠く離れた淡路島で、今、私たちに何ができるのだろうと考えた末、日々の生活を落ち着いてしっかりと営んでいくことこそが支援につながるのではないか、という思いに至り、ブログの更新を再開することにしました。

被災者の方々が1日も早く、落ち着いた生活を送れるようになることを心よりお祈りしております。

薪に生えたシイタケ
薪に生えたシイタケ

工房の薪ストーブ用の薪に、”しいたけ”が生えました。

実は昨年の夏、ストックしてある薪を整理していたところ、どう見ても”干し椎茸”と思われる物体がくっついている薪を何本か見つけました。

それまでも庭の朽ち木や湿った木屑から怪しげなキノコが生えているのを見たことはあるのですが、薪に付いていたのはどこからどう見ても”しいたけ”。ただ、しいたけなんて降ってわいたようにいきなり生えるとも思えず放置していたところ、秋ぐちになって同じ薪からやはり”しいたけらしきキノコ”が生えているではありませんか。

キノコには素人の私たちですが、どうしても”しいたけ”としか思えず、お味噌汁に入れて食べてみました。味も香りもやっぱり”しいたけ”で、笑いが止まらなくなることも、体がしびれることもありませんでした。

収穫したシイタケ
収穫したシイタケ

後日、薪にした木の近くで椎茸の菌付けが行われていたことが分かり、正真正銘の”しいたけ”であることが明らかになりました。

”しいたけ”の生えた痕跡のある薪をより分けて裏庭にまとめておいたところ、3月に入ってぽこぽこと小さなしいたけが生え始めました。大きくなるのを待って収穫したところ、2人で食べるには十分な量になり、お味噌汁や炒め物にしておいしく頂きました。まだ小さなものが生えかけているので、もう2回ほど収穫できるのではないかと楽しみにしています。

今、工房では学習机の製作に追われています。入学式までには納品できるように一生懸命がんばっています。また完成しましたら、このブログでも紹介させて頂きたいと思っています。(Ku)