額、3点

最近納めさせていただいた額3点を紹介させていただきます。

染め絵の額
染め絵の額

まず1点目はお客様お持ちの型染めの絵を飾るための額です。松ぼっくりのような愛らしいふくろうが寄り添っている、何ともいえないほのぼのとした絵柄の邪魔にならないよう、また、お客様のご希望をお聞きした結果、シンプルな額になりました。材料は”キハダ”、オイルステインで着色後、ワックスを塗って仕上げています。

色紙用の額
色紙用の額

2点目は書家の方から、その方のお師匠さまの作品の色紙を飾るための額としてご依頼を受けて製作したものです。飾ったときの存在感、繊細ながら力強い書に負けないことなど、お客様とご相談した結果、木目のきれいなニレケヤキの1枚板をくり抜き、拭き漆で仕上げました。

社訓用の額
書の額

最後は、また別の書家の先生からのご注文で、先生が揮毫を依頼された作品のための額です。”斑”の入ったナラ材を使い、拭き漆仕上げとしました。長さが約80cmと大きいため、重くならないようガラスの代わりにアクリル板を使用しています。寸法や雰囲気の確認のため、習作中の1枚をお借りして製作させていただきました。

今回偶然、3件の別注の額の製作が重なりました。定番としての額の製作もしていますが、このように、中に飾る作品が決まっていてそれに合う額を製作させていただくことはとても緊張するのですが、やはりやりがいのある仕事です。

幸い3点ともにお客様にとっても満足していただき、ほっとひと安心です。(Hi)

子犬のレオくん

以前お納めした棚の引き出しの調整や、新しい文机の納品など、いくつかの用事を兼ねて先日姫路へ行ってきました。その際、少し時間に余裕を持たせて姫路に住んでいる叔父夫婦のところへ寄ってきました。

叔父夫婦には、今年の5月の姫路クラフトのときに泊めてもらったりしていつも何かとお世話になっているのですが、今回訪ねてみると何ともかわいらしい小さな白い犬がいるではありませんか。

実は叔父夫婦は以前から”キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル”という種類の小型犬(名前はキューちゃん)を飼っていたのですが、そのキューちゃんが老衰で急に死んでしまったので、最近新しく家族の仲間入りをしたというのです。

今度の新入りくんの名前は”レオ君”。あのジャングル大帝の小さい頃にとってもよく似ている(ような気がする)ということに由来しているのですが、生後2ヶ月のチワワとマルチーズのミックス犬です。

少し長めの真っ白な体毛に、くりくりっとしたつぶらな瞳が輝き、とにかく“やんちゃ”で片時もじっとしていません。おこたの布団の上を、まるで雪原を飛び跳ねるようにして走りまわったり、私たちの手や服の袖などにかじり付き、とても楽しそうにじゃれ回るのです。

歯の先がとがっているので小さな口でもかまれたあとはチクチクと痛みますが、でもとにかく元気で、体全体で『生きていることが楽しくてしょうがない!』というオーラを発散させています。小さな命の、その生命力の輝きに勇気づけられ、私たちももっともっと前を向いてがんばらねば、という思いを強く感じた出来事でした。このまますくすくと育っていってね。

それから、初めは真っ白だったのに、私たちとさんざん遊び回ったあとには少し黒っぽく汚れてしまいました。コレって、私たちの手が汚れていたってことですね…

ごめんなさいね…(Hi)

メリークリスマス
メリークリスマス!!

今日はクリスマスですね。”大荒れの天候”との予報でしたがここ淡路島では昨日少し雪が舞い、強風が吹き荒れてはいるものの晴れ間ものぞくお天気でした。

”もりのこ”に綿でひげを付け、赤い帽子をかぶせてみました。サンタクロースみたいでしょ。

メリークリスマス!!(Ku)

いよいよモビール展

いよいよ今週末から、サンコアさん(岡山県玉野市)での”モビール展”が始まります。

2人とも、初めてつくるモビールに試行錯誤でしたがなんとか無事に完成し、昨日ギャラリーに発送いたしました。明日、実行委員の方が展示をしてくださるとのこと。

私たちも初日6日(土)の昼には会場に着く予定で出掛けます。40人もの作家さんのモビールが一堂に展示された様子は想像すらできず、今からワクワク楽しみです。

では、私たちが製作したモビールを簡単にご紹介させていただきます。写真に撮るとどうしても背景と入り交じってしまううえ、空気の流れで常に揺れ動いているのでなかなか全体をきれいに写すことができません。是非会場で実物をご覧ください。

『夜間飛行』
『夜間飛行』

拭漆仕上げの飛行機のモビール(製作:太田秀世)。下から見上げる形で写真を撮ってみました。

先日孵化したメダカの姿を見ていて飛行機本体の形をイメージしたそうです。大きめの”隊長機”と小さめの3機が月を目指して編隊飛行。不思議なことに、みな同じ方向を向いていることが多いです。翼の端にワンポイントで着色しました。

『たまたま、お・さ・か・な』
『たまたま、お・さ・か・な』

まーるい形の海のいきものたちのモビール(製作:太田久美子)。

以前からお風呂のおもちゃとして、魚やタコ,クジラなどを丸い形にデザインしたひのきの糸鋸細工を作っていました。今回、新しい形をいくつか考え、サイズの異なるものと組み合わせてモビールにしてみました。光が後ろから当たるとシルエットが浮かび上がり、ちょっとおとぼけなデザインとはまた趣の異なる姿を見せてくれます。

『かれい?なヒラメ?』
『かれい?なヒラメ?』

カレイとヒラメのモビール(製作:太田久美子)。

そもそも”モビール”って何?というところから入った私たち。調べてみると「動く彫刻の一種」とのこと。そこで一番に私の頭に浮かんだのが”干物”だったのです。港町などで風に揺れている魚やタコの干物…。これも立派なモビールでは?で、作ったのがこれ。カレイやヒラメの反った姿を表現したくて、ちょっと厚めの木から削り出しました。ちょうど木目が魚の模様のようです。眼のある側を変えてヒラメとカレイを取り混ぜてあります。是非実物でご確認を。

とにかく、考えるのも作るのも楽しくて楽しくて…。今回の企画にお声をかけていただいたことにとても感謝しています。

サンコア”モビール展”の会期は8月6日(土)~19日(金)です。

初日6日の午後は私たちも会場におります。会場でお会いしましょう!!(Ku)

謎の足跡

工房の掃除をさぼった翌朝、積もっていた木の粉の上に謎の足跡が…。

謎の足跡
謎の足跡

足跡をたどるとあっちに行ったり、こっちに戻ったり。かなりうろうろしたことがうかがわれます。

足跡の主は虫のようですが、すでに現場に姿はありませんでした。作業場内で普段見かける脚のある虫といえば、コオロギ,カミキリムシ,便所コオロギ(本当は”カマドウマ”というのですね),ゲジゲジくらいでしょうか。

正体は不明のままです。

夕陽に映える雲
夕陽に映える雲

台風が過ぎ去った20日の夕方、播磨灘に沈む夕陽に雲の下面がオレンジ色に照らされているのが見えました。

”台風一過”とはならなかっただけに、印象的な風景でした。

”iichi”のページ
”iichi”のページ

さて、このたび手仕事品の販売サイト『iichi』(http://www.iichi.com/)で私(久美子)の小物の販売を始めました。現在、カトラリーや木のボタン,もりのこマグネットなどを出品しています。是非ごらんください(「木工・漆」のジャンルです)。

現在製作中の”収納棚”は、引き出しの取っ手の取り付けと天板の組立を残すのみです。近日中に完成のご報告ができる予定です。(Ku)

「ボビンレース」の額

玉ねぎ畑が水田に
玉ねぎ畑が水田に…

今まで玉ねぎ畑だったところにもしっかりと水が張られ、一晩であたり一面は水田風景に様変わり。夜半に、ふと目が覚めると遠くでカエルの鳴く声が聞こえ、つい、いろいろととりとめもなくもの思いにふけってしまい、上手く眠りに戻れないこともしばしばです。

雑草を抜いたり、定期的に肥料をあげたり、植え替えをしたり…

今年は春先から作業場の周りの庭の手入れを、私たちにしてはかなりマメに行ってきた甲斐あって、花や庭木がとても元気なので、毎朝、生まれたての小さな出来事を探して庭を眺めるのがこのごろの一番の楽しみになっています。この歳になっても、まだまだ新発見だらけで、「ブラックベリーに花芽が着いたね…」とか、「あじさいの新芽が毛虫でたいへん!」「バッタは何を食べてるの?」「新種のキノコ?」など、驚きの種はシンプルだけれども尽きることを知りません。

あじさいの花
あじさいの花

今週は、2年前に植えたあじさいにきれいな花が咲きました。去年はモグラの被害にあって大事な時期に元気が無くて花も殆ど咲かず、枯れる寸前にまで追い込まれていたので、喜びはひとしおです。葉陰では、脱皮を繰り返して少しずつ大きくなったバッタの子供達が元気よく飛び跳ねています。

さて、先日、あるお客様から「レースを飾る額」のご注文を頂きました。

まずは、だいたいの寸法と、全体の雰囲気などの大まかな希望をお聞きして、あとは中に飾る「レース」を私の手元までお送り頂いて、お任せ頂けるというご依頼でした。

届けられた「レース」の作品は、想像以上にとても繊細できめ細かく、初めて目にするものでしたので、電話でお聞きしたところ、ベルギーの「ボビンレース」とのこと。通常の「かぎ針編み」とは異なり、まず板の上に糸の端を固定し、ボウリングのピンのような形をした独特の「ボビン」をくぐらせ、くぐらせしながら、丁度蜘蛛の巣状に内側から外側へと編み上げていくのだそうで、ベルギーで求められたとのことでした。

「ボビンレース」と額
「ボビンレース」と額

いろいろと悩んだ末に、作品に奥行きを持たせてシンプルでしまりのあるデザインにすることで、白い繊細な「レース」を引き立たせようと製作しました。仕上げは落ち着いた拭漆です。納品させて頂いたあと、とても喜んで頂き、私達としてもとても嬉しい気持ちになり、ほっとしました。ありがとうございました。

余談ではありますが、そのお客様はご自分でもいろいろとこだわりのものを作られる方で、古布をもちいてカバンを作られたり、レースも編まれたり、小さくて遊び心をくすぐられる人形を作られたり…。私の手元にも、その方の作られた羊の人形がありまして、その羊は「羊の毛で出来ていて、さらに、その羊は一体一体、ある種(例えば、オーストラリアコリデールやニュージーランドドライスデイルなど)をその種の“毛”を用いて、さらにその羊が自分の体から糸を紡ぎ出しながら編み物をしている」という作品です。

自分の毛で編み物をする羊たち
自分の毛で編み物をする羊たち

いま、工房では時間のあるうちにと、花入れや短冊額、色紙額、小椅子、お盆などの定番の小物の集中製作に取りかかっています。家内は「モビール」の試作におおかたの目処が付いたようなのですが、その話はまた来週…(Hi)

ブラックベリーは花盛り

先日、お客様お手持ちのひのきの一枚板を別荘の看板にしたいとのご相談を受け、整形と反り止め,吊り金具の取り付けをしてお納めしました。その後、書家である妹さんが揮毫され、設置も済まされたとのことで写真を撮りにお邪魔させていただきました。

完成した看板
完成した看板

『知足庵』という名は、老子の「足を知る」からとられたそうです。これは私たちにとっても、日々生活していくうえでの戒めに心に留めておきたい言葉です。力強い筆によってぐっと引き締まった看板が玄関口に堂々と掛かっているのを拝見し、とてもうれしく思いました。

バッタのこども
バッタのこども

工房の庭でバッタの卵がかえったようです。よく分かりませんがトノサマバッタではないでしょうか。数㎜くらいの小さなバッタがあちらこちらにとまっています。小さい躰ですが跳躍力は一人前で、びっくりするような距離を跳ねていきます。ただ、中にはまだ方向のコントロールが上手くいかないのか、どう見てもあさっての方向へ跳んで行ってしまっているバッタもいて笑ってしまいます。

工房の庭のブラックベリー
工房の庭のブラックベリー

5月は花の季節。工房の庭でもいろいろな花が咲きます。こでまり,シラン,風鈴おだまき,畑わさび,いぶきじゃこう草などなど。

中でも実がなるものはまた別の楽しさがあります。実の食べられるものとしては、いちご,ブルーベリー,ブラックベリーが今花盛りです。

ブラックベリーの花
ブラックベリーの花

昨年植えたブラックベリーはとても元気に枝が茂り、たくさんの花が咲いています。今年はジャムにするくらい穫れるのではないかと期待を膨らませています。

ただ、私たちの他にも虫や鳥たちが食べ頃を狙っており、油断はできません。(Ku)