今回は、今年1月にお納めした「厨子」の紹介です。
昨年の夏に、ホームページで「厨子」の写真(ホームページの写真にリンク)をご覧になった方から、詳細についてのお問い合わせをいただきました。
内寸や、より細かい部分が分かる資料をお送りしてご検討いただいた結果、中に納める予定のご本尊の寸法に合わせ、ホームページのものよりも少し大きくして製作させて頂くことになりました。
寸法のほかに、
①材料は 『ケヤキ』を用い、木目は”柾目” のようなシンプルなものではなく、複雑で特徴的な部分を使用する
②”オイル仕上” とする
③屋根に ”擬宝珠” を付ける
といったご希望をうかがいました。
材料の木目を写真で確認して頂いたり、”擬宝珠” のデザインをご相談したりと、メールやお手紙での打合せを重ね、今年の初めに無事お納めすることができました。

扉は一枚の板から曲面に削り出すことで、木目の複雑さがより際立ちました。
”オイル仕上” ということで、ケヤキ独特の、明るいオレンジがかった美しい厨子に仕上がりました。
これから時が経つと共に、漆にも負けない深い色つやに変化し、さらに美しくなっていくと思います。
”擬宝珠” は初めての製作でしたが、擬宝珠を付けたことで全体がぐっと引き締まったような気がします。

ご本尊を安置する ”ひな壇” もあわせてお作りしました。
お客様には、最初にご相談を頂いてから納品まで、たいへんお待たせすることになりましたが、その分時間をしっかりとかけて納得のいく製作ができたと思っています。
現代の生活スタイルに合った、お厨子やお仏壇の製作もいたしております。
リビングルームに置いても違和感のない小さめのお仏壇など、どうぞお気軽にご相談ください。(Ku)