岡山での展示会も無事終了いたしました

おかげさまで、4月の岡山県玉野市での個展も無事終了いたしました。

遅くなりましたが、ギャラリーに脚をお運びくださいました皆様に厚く御礼申し上げます。

今回お世話になったギャラリー ”サンコア” さんでは、3年ぶり3回目の展示会でしたが、開催の間隔が長いだけに、サンコアさんでは初めて展示する作品が自然と多くなります。

展示した空間を眺めて、このブログでご紹介できていない作品が随分たくさんあることに気が付きました。

そんなわけで、そのような作品について、これから何回かに分けてご紹介させて頂きたいと思います。(納品済みのものや、既に展示会等でご覧頂いているような、ちょっと前の作品も含めてご紹介させていただきます。)

ペイシェントチェア
ペイシェントチェア

こちらは、『ペイシェントチェア』です。
(たも,拭漆仕上、幅320mm×奥行495mm×高さ1,055mm,座面高405mm
平成25年度日本民藝館展入選作品)

展示会では、「”ペイシェント” って?」と尋ねられることが多いのですが、”患者” ではなく、”忍耐” の意味での ”ペイシェント” です。

昔、ヨーロッパで ”糸繰り” 作業の際に使用されていた椅子がこのような形をしており、その ”糸繰り” がたいそう忍耐を要する作業だったために ”ペイシェントチェア” と呼ばれるようになったそうです。

糸繰り作業では腕を前後に大きく動かす必要があるために、背もたれが邪魔にならないよう狭い幅となっており、持ち運びも楽なように全体的に小ぶりなつくりが特徴です。

現在 “糸繰り” をされる方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、コンパクトなデザインの椅子は、ダイニングチェアなど、通常の椅子としてのご使用以外にも、玄関での来客用や、飾り台など臨機応変にご使用いただけると考え、製作するようになりました。

腕の動きを邪魔しないので、椅子に腰掛けての体操にもご利用いただけるのではないでしょうか。見た目よりもかなり軽いので、持ち運びも楽です。

積み重ね式本棚
積み重ね式本棚

こちらは、『積み重ね式本棚』です。
(たも,拭漆仕上、4段重ねた状態で幅890mm×奥行280mm×高さ1,400mm
平成26年度日本民藝館展入選作品)

同じ形の棚を4段積み重ねてありますので、1段ずつバラバラにしてもお使い頂けます。

また、前後を逆にしても同じ形に積み重ねることもできますので、お部屋の間仕切りにもなります。

上下が重なる部分では側板に溝を付けるなどして、前後・左右にきちんと組み合わさるよう工夫してありますので、簡単に積み重ねていただくことができます。

この2点は、6月に予定しております地元淡路での展示会にも展示する予定ですので、是非会場で実物をご覧ください。(Ku)

「太田秀世 木工展」開催中です。

先日17日(金)より、岡山県玉野市のギャラリー ” Sans quoi (サンコア)” にて、
「太田秀世 木工展 -変わるモノ、変わらないモノ- 」 が始まりました。

心配していたお天気も、おかげさまで良い方に変わり、雨の心配をせずに搬入や展示を済ませることができました。

展示の様子(サンコア)-1
展示の様子(サンコア)-1

入り口側の広いスペースには、DM写真の「櫃」や、積み重ね式の本棚、定番の椅子などを。

展示の様子(サンコア)-2
展示の様子(サンコア)-2

奥の方には、厨子や小さな棚のほか、トレイや小箱、卓上額などの小品を展示しました。

また、2階には、モビールや積み木、” もりのこシリーズ ” のマグネットやストラップなどの、私が製作している楽しいコモノを展示しております。

1階と2階、趣の異なる空間を楽しんで頂ければと思います。

ツヤツヤになったベンチ
ツヤツヤになったベンチ

6年ほど前にサンコアさんにお納めした大きなベンチは、たくさんのお客様にお座りいただき、こんなにツヤツヤにきれいになりました。

今回も、他の作品といっしょに1階に展示させて頂いておりますので、時と共に風合いが深まる無垢の木の家具の良さも確かめて頂ければさいわいです。

この週末の25日(土)、26日(日)は終日在廊する予定です。

是非、お気軽にお立ち寄りください。(Ku)

てんやわんやです

今年最初の展示会となった先週末の 『三田手仕事展』 は無事終了いたしました。

例年は、雪が舞うなどとても冷え込むことが多いのですが、今年はぽかぽか陽気に恵まれ、たくさんのお客様にご来場いただきました。

幸先の良い展示会シーズンの幕開けとなりました。

ご来場いただきました皆様、ほんとうにありがとうございました。

さて、現在は、その後片づけもままならぬまま、来週17日(金)から始まる岡山県玉野市のギャラリー サンコアさんでの展示会に向けての準備で、てんやわんやの状態です。

3年ぶりの玉野での展示会。

お客様に心地よい空間を楽しんで頂けるよう、あと一踏ん張り、がんばります。

サンコアさんでの展示会のご案内
サンコアさんでの展示会のご案内

写真は、今回の展示会用に製作した新作の 『櫃』 です。

上部の蓋が開く、小さめの物入れです。

この他、積み重ね式の本棚や戸棚、定番の椅子等を展示する予定です。

17日(金)~26日(日)(22日はギャラリーがお休みですのでご注意ください)の10:00~18:00、高松や直島へのフェリー乗り場である宇野港にほど近いモダンなギャラリーが会場です。(ギャラリーの場所等の詳細は、工房のホームページから、『展示会案内』をごらんください。)

会期中、私たちは、17(金),18(土),19(日),25(土),26日(日)に在廊予定です(17,18,26日は、終日の在廊を予定しております)。

モビール等の楽しいコモノもありますので、お気軽に脚をお運びください。(Ku)

『コート掛』が完成しました

年明けから製作に取りかかった 『コート掛』 が完成しました。

「事務所で使用する ”コート掛” を」 とのご相談を最初に頂いたのが昨年6月の淡路での展示会のときですから、あしかけ9ヶ月目での完成ということになります。

最大5人分のコートが掛けられること、他の調度品と調和がとれるよう仕上は拭き漆で、などのご希望をお聞きし、デザインなどのアイデアをじっくりと練り上げていくことになりました。

ご相談や打合せを重ねた結果、設置場所の関係から自立式ではなく、壁に固定する壁掛式とし、四角に整形した板にフック金具を取り付ける、という方向で、いったん計画はまとまりました。

ところがその後、別の目的で材木を整理していた際に、「今回のコート掛にピッタリでは?」 と思われるケヤキの一枚板が目に留まりました。

自然のままの形のバランスがよく、シンプル過ぎず、それでいてうるさ過ぎもせず、この形を活かせば、ありきたりではない、独特のコート掛 になるのでは、と感じました。

また木目も、よく詰まった、全体的には素直な木目なのですが、端の方や節周りには複雑で面白い木目も見られ、漆を塗って仕上げたらとてもきれいになりそうだと思いました。

念のため、お客様に材木の確認をお願いし、OKを頂いたうえで製作に取りかかりました。

その後、折に触れてこのブログでご報告させて頂いていたように順調に作業は進み、先日金具を取り付けて無事完成に至りました。

完成した”コート掛”
完成した”コート掛”

金具は千鳥に配置し、メインの上の3つは大きめの金具、サブの下の2つは小さめの金具としました。

節周りの状態
節周りの状態

自然のままの形を活かすため、刃物でざっくりと仕上げた端部もきれいに仕上がりました。

複雑できれいな木目
複雑できれいな木目

拭き漆仕上は木目が引き立つのが特徴ですが、複雑な木目の部分では、特にその美しさが際立ちました。

完成した”コート掛”の裏面
完成した”コート掛”の裏面(金具取付前)

コートが掛かることを考え、少しでも重量を軽くするために、裏面は大きくはつりました(これで3kgほど軽くすることができました)。

漆がしっかりと乾くのを待って先週お納めしたところ、早速取り付けて写真を送って下さいました(取り付けはお客様にお任せしました)。

設置された”コート掛”
設置された”コート掛”

白い壁に漆の色がよく映え、書棚などとの調和もとれ、とてもよい感じで納まっている写真を拝見して安心しました。

お客様もたいへ ん気に入って下さり、「ぴったりで素敵な空間になりました」 との、たいへん嬉しいお言葉を頂きました。 ありがとうございました。

設置された”コート掛”
設置された”コート掛”

春は確実に近づいているようですが、もうしばらくはコートが必要なようです。たいへんお待たせしましたが、なんとか 『コート掛』 を活用して頂ける時期にお納めすることが出来てホッとしています。(Ku)

今年も、全ての展示会が無事終了いたしました

先週末は、倉敷での ”アイビーバザール” に参加してまいりました。

すきま風や石畳の床冷房(!!)で寒さに打ち震えた昨年の経験から、今年はダウンジャケットや大量のカイロなどで完全武装。それに加えて、ホテルで沸かしたお湯をポットで運び、熱~いお茶やインスタント味噌汁で温まりながら楽しい2日間を過ごすことができました。

ライトアップされた『アイビー学館』
ライトアップされた『アイビー学館』

急な冷え込みの中、脚をお運びくださった皆様、ありがとうございました。

また、実行委員やスタッフの方々には搬入搬出などたいへんお世話になり、感謝するばかりです。

このアイビーバザールで、今年も全ての展示会を無事に終えることができました。来年も、たくさんの方々に楽しんでいただけるようがんばっていきますので、どうぞよろしくお願いいたします(来年の展示会の予定は、近日中にホームページ中の『展示会案内』でご案内させていただきます)。

さて、先日、本年度の 『日本民藝館展』 の審査結果通知をいただきました。おかげさまで、今回出品させていただいた積み重ね式の本棚 「拭漆四段積書棚」 が入選を頂きました。

積み重ね式の本棚
積み重ね式の本棚

昨日13日より、東京駒場の ”日本民藝館” で開催されている 『日本民藝館展』(外部リンク) で展示して頂いております。機会がございましたら、是非脚をお運びください。(Ku)

おかげさまで、10回目を迎えます。

いよいよ来週の火曜日から、倉敷での展示会 『太田秀世 木工展-2014-』 が始まります。

現在、最後の追い込み準備中で、ブログの更新もイレギュラーになってしまいました。

倉敷での展示会は、おかげさまで今年で10回目を迎えます。

会場は、初めての個展からお世話になっているギャラリーで、ドライで面倒見のよいオーナーさんに支えられながら、これまで続けてくることができました。

これからも、長く回を重ねていきたいと思っています。

机(DM)
机(DM)

ご案内のDMの写真は、書き物机やサイドテーブルなどとしてお使い頂ける、拭漆仕上げの小さめの机です。

コンパクトですが、曲面の柔らかなシルエットが特徴です。是非会場でご覧になってください。

会期を通じて2人で在廊しておりますので、お気軽に脚をお運びください。
(詳細は、ホームページ『展示会案内』に掲載しておりますのでご参照ください。)

倉敷の展示会のご案内
倉敷の展示会のご案内

さて、準備でバタバタしていても、季節はしっかり進んでいきます。

工房の庭では秋の花々が咲き始めました。

「大文字草」の花
「大文字草」の花

「大文字草」は、花の形が、漢字の「大」の字に似ていることからその名が付いたそうです。人の形にも見えます。

「ツワブキ」の花
「ツワブキ」の花

毎年盛大に真っ黄色い花を咲かせてくれる「ツワブキ」。

” フキ” と同じように食べられるようですが、厳密には ” フキ” ではないそうです。

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「ホトトギス」の花

これは、「ホトトギス」 の花。

鳥の ”ホトトギス” の胸の模様に似ているためにこの名が付いたそうですが、私はどうしても、アニメの ”ドラゴンボール” に出て来た、なんとかいうエイリアン(?) を思い浮かべてしまいます…。

花を開く直前の「リンドウ」
花を開く直前の「リンドウ」

蕾がほころび始めた「リンドウ」。

きれいな花がこんな風にギュッと畳まれているのが不思議です。

ブロッコリー
ブロッコリー

おっと、これは花を開かせてはいけません。

ブロッコリーは花が咲く前に私たちのお腹に納めます。(Ku)