『引出棚』の納品

今回は、2週間ほど前に納品しました 『引出棚』 の紹介をさせて頂きたいと思います。

6月の淡路での展示会においでくださったお客様から、以前古い家を取り壊した際に保存しておかれた床の間の ”床板” と、”違い棚の棚板” を使って、息子さんが新築される家で使うことのできる何かを、というご相談をいただきました。

実際にご使用になる息子さんご夫婦のご希望で、床の間に置く小ぶりな 『引出棚』 を作らせていただくことになりました。

材料をお預かりして状態を確認したところ、”床板” はけやき材,”棚板” は栃材であることが分かりました。

”床板” のけやき材は大きかったのですが、反りのため、棚の側板としては十分な厚みをとることが出来なかったので、このけやき材は引出の鏡板として用い、側板は厚みのしっかりした ”棚板” の栃材を使って製作することになりました。

引出棚-1
引出棚(幅680×奥行300×高さ300mm)

側板に使用した”棚板” だった栃材は、もとの塗装を削り落とすときれいな木目が現れました。

引出のつまみはアクセントにウォールナットで製作しました。

新築の床の間に収まった『引出棚』
新築の床の間に収まった『引出棚』

新しい畳と木の香りでいっぱいの新築の家の床の間に、昔の家の床の間の材料で作られた棚が無事に収まりました。

結婚祝いではないのですが、マザーグースの幸せのおまじない「なにかひとつ古いもの」 と、「なにかひとつ新しいもの」 を兼ねた素敵な贈り物のお手伝いができてとても嬉しく思っています。(Ku)