カブトムシ掘りました!!

週末に納品が続き、しばらく更新をお休みさせていただきました。

今回納品した作品につきましては、写真の整理をしてから順次ご紹介させて頂きたいと思っておりますので少々お待ちください。

さて、いきなり話が変わりますが、チェーンソーで薪ストーブ用の薪を切ると、結構な量の木くずが出ます。

毎年だいたい同じ場所で薪づくりの作業をするので、どんどん木くずがたまり、よい堆肥になります。この堆肥をほうっておくのはもったいないと、この春、堆肥になりかけた木くずを工房の畑の脇に移し、飛ばないようにブルーシートをかけて積み上げました。

木くずを移す際に、中にカブトムシの幼虫が何匹かいることに気が付いたのですが、以前プラスチックコンテナに移して全滅させてしまったので、今回は自然にまかせようとそのままにしておきました。

ブルーシートには隙間もあり、成虫になったらそこから勝手に出て行くだろうと思っていたのですが、カブトムシにとってはそう簡単ではなかったようです。

先週の土曜日、ブルーシートに引っかかって死んでしまっているカブトムシを発見しました。傷んだ古いブルーシートだったのですが、繊維がからまってしまったようです。かわいそうなことをしました。

そこでブルーシートを外し、中の様子も探ってみることにしました。

シャベルでそっと土を除いていくと…

穴から這い出してきたカブトムシ
穴から這い出してきたカブトムシ

いました!!

ポッカリと現れた穴から立派なオスが這い出してきました。

さらに掘り進めると…

カブトムシがいっぱい!!
カブトムシがいっぱい!!

”蛹室” というらしいのですが、成虫が入っている小さな穴が次々と現れてきました。

上の写真で赤丸で囲んだ部分が蛹室です。右下の穴のカブトムシはまさに蛹から出た直後だったようで、角の先にまだサナギの皮が付いていました。

蛹から出たばかりのカブトムシ
蛹から出たばかりのカブトムシ

いきなり明るい場所に出されて、きっと迷惑だったと思います。ごめんね。

中には環境が合わなかったのか、死んでしまっているものもいましたが、生きているものだけで、オスメス合わせて30匹くらいを掘り出しました。

掘り出したカブトムシたち
掘り出したカブトムシたち

しばらく観察してから庭の木に放してやったところ、元気のよいものはすぐに羽をひろげてどこかに飛んでいきました。

今回はカブトムシが続々と出てくるのが面白くて、興味本位で片っ端から掘り出してしまいましたが、熟睡中をたたき起こされるのが嫌なように、きっとカブトムシたちも自然に地表に出て来たいに違いありません。

来年は時期が来たらそ~っとブルーシートを外すだけにしたいと思っています。

だから、安心してまた卵を産みにおいでよ~!!(Ku)

新たなる脅威

変だなあ、とは思っていたのです。

しばらく前から、雑木の茂る山林に続いている工房の裏庭に、黒胡椒のような黒い粒々がたくさん落ちていることに気が付いてはいたのです。

こんな時期に種を落とす樹があるのかなあって…。

一昨年は ”アメリカシロヒトリの幼虫” が庭全体に、昨年は”モンクロシャチホコ” がサクランボの木に大発生した工房の庭。

いずれも片っ端から捕殺したのが功を奏したようで、この春は何年かぶりに虫食いの跡のないカタクリやスズランが花を咲かせ、やっと毛虫の脅威から解放されたかのように見えていたのです。

ところが!

工房の西側に植えてあるサクランボの木の下を通りかかった火曜日の午後、目の前の枝が丸坊主になっていることに気が付きました。

下を見ると、裏庭と同じ黒い粒々がたくさん落ちているではありませんか!

改めて木を見上げてよーく観察してみると、

いました!!

長さ10cmほど、太さは2cm位あるでしょうか

緑色の、毛がフサフサした大きな大きな毛虫が!!!

数は多くはありませんが、大きな毛虫があちこちの葉っぱに取り付いていました。

裏庭に行って山を見上げてみると、丸裸になった1本の木。そしてその枝には案の定…。

あの粒々は毛虫のフンだったようです。

育てている草花や樹木、野菜を食べられては大変と、はしごも使って手の届く限り捕獲しました。

何の幼虫なのか、家に帰って調べたところ、”クスサン” という蛾の幼虫であることが分かりました。毒は無いようですが、食欲旺盛で、栗や桜などの葉を好み、大発生時には農林業に大きな被害が出るようです。

よほどの虫でないと怖じ気づかない私でさえも写真を撮る気にはなれなかったクスサン。興味のある方は『幼虫図鑑』(外部リンク)などで調べてみてください。

新たなる毛虫の脅威にさらされた工房の庭。

見逃してしまった幼虫達の次の世代が孵化する来年の春が要注意です。忘れないで対処しなければ。

杏のジャムづくり-1
杏のジャムづくり-1

知り合いの方に、庭で成ったという杏をたくさん頂きました。

そのまま食べるよりもジャムにした方がおいしいとのことで、早速ジャムに。

皮は薄くてむく必要がないし、種はポロッと取れるので、とても簡単にジャムにすることができました。

杏のジャムづくり-2
杏のジャムづくり-2

レモン汁と砂糖を加えて、ヨーグルトにぴったりの、甘酸っぱいおいしいジャムになりました。

現在、ホームセンターで ”杏の苗” を物色中の私達です。(Ku)

スズメバチの巣が…

年の瀬を迎え、掃除や、お正月をゆっくり過ごすための食料の備蓄(買い物やら料理やら…)などでバタバタと過ごしています。

工房脇の小屋に置いてある ”集塵機” を掃除すると、木くずをためる袋で普段は見えない所に、なにやら怪しげな土のかたまりが…。

機械の向こうに見えるのは!?
機械の向こうに見えるのは!?

どうやら蜂の巣、しかもミツバチやアシナガバチの巣ではなさそうです!!

さいわいハチの気配がなかったので、めったに入らない小屋の奥に入ってみると、

スズメバチ?の巣
スズメバチ?の巣

直径15cmほど、高さ20cm弱で、それほど大きなものではなかったのですが、昔どこかで見た ”スズメバチの巣” によく似ています。

出入り口を覗いてみると…

ただただ暗いだけで中の様子は分かりません。

巣の出入り口を覗いてみると…
巣の出入り口を覗いてみると…

巣を突っついてみてもなんの気配も無かったので、この後取り外してしまいました(巣はとっても軽く、壁は薄くて非常にもろいものでした)。

調べてみると、やはりスズメバチの巣のようで、冬は女王蜂は地中や朽ち木の中で冬眠し、その他のハチは皆死んでしまうので、巣は冬になると空っぽなのだそうです。

巣は1年限りのもので、また春に、冬眠から覚めた女王蜂が1匹で巣作りから始めるのだとか。さいわいこの巣は大所帯にはならなかったようです。

さて、2013年もあと1日で終わりです。

今年もたいへん多くの方々にお世話になりました。

ありがとうございました。

来年もコツコツ2人でがんばっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

みなさま、よいお年をお迎えください。(Ku)

久しぶりに仕事のお話しを。

6月の展示会のご報告以降、野菜だ、ビワだ、アゲハチョウだ、などと、すっかり木工から離れた話題が続いていました (もちろん仕事はちゃんとしておりました) ので、今回はその間に納品させていただいた作品の中から2点をご紹介させていただきます。

まず、『コート掛』。

こちらは、今年の春先にご注文頂いていたものなのですが、無理をお願いして納品を遅らせ、6月の個展で展示させていただきました。

『コート掛』(サンシャインホールで展示)
『コート掛』(サンシャインホールで展示)

お客様からは、大まかな寸法と、分解できる、という条件のほかは、シンプルで力強いデザインであれば、あとの細かいことはお任せ下さるという、たいへんありがたいお話しをいただきました。

「分解できること」については、”クサビ” を用いて、柱2本と横木,幕板の4つの部材に分解できるようにしました。

幅のある幕板と、十分な厚みをとりどっしりとさせた脚部で安定感をもたせ、柱には緩やかな曲線で上下の太さにメリハリをつけるとともに、全体的に柔らかな面をとって、柔軟な力強さを表現できたと思っています。会場にも足を運んで下さったお客様もたいへん気に入ってくださいました。

もうひとつ、『額』を。

額

変型の色紙絵を購入されたお客様がご注文くださった額です。

着物姿の男の子が ”おくどさん” で火の番をしているというほのぼのした絵に合う額を、ということで、シンプルでやや幅の広い縁の拭き漆仕上げの額を作らせていただきました。

竈の絵なので、台所に飾られるそうです。

さて、淡路ではここしばらく、雨が降りそうで降らない、降っても雀の涙ほどで、工房の庭や畑に水を播こうかどうしようか、夕方ギリギリまで迷うようなお天気が続いていました。金曜日の午後も「雨だ!!」と喜んだのも束の間、濡れるのが気持ちよいくらいの一瞬で降り止んでしまいました。

しかたなく畑に水を播き始めると、水がかかったサツマイモの葉陰から何かがカボチャの葉に飛び移りました。

ちょっとコワイ ”カマキリ” の顔
かなりコワイ ”カマキリ” の顔

体長8cmほどのカマキリで、まだ翅が無く、成虫の一歩手前といったところでしょうか。

大きな眼の中の黒い点が瞳のようで、睨まれているみたいです。

カメラのレンズでクローズアップしてみると、ノコギリみたいな前肢のギザギザや、まるでニッパーにキバの生えたような鋭い口がはっきり見えて、かなりコワイです。

山の中で大きなカマキリに出会ってしまう…なんて想像はしたくありませんね。(Ku)

「猛暑」の上は?

これでもか!というように、むやみに暑い日が続いています。

先日発表された気象庁の3ヶ月予報では、「猛暑と見込まれる8月」 が 「さらに暑くなる」 と上方修正されたとか。 「猛暑」 の上ってなんていうのでしょう…。

こんなに暑いのは勘弁して欲しいのですが、夏に楽しみにしていることのひとつに、あるラジオ番組があります。

NHK第1放送の 『夏休み子ども科学電話相談』 という番組で、生き物や植物、宇宙など、科学に対する子供達の質問に、それぞれの分野の専門家が回答するというものです。

「果物や野菜にはなぜ ”ヘタ” があるの?」、「シマウマは白と黒とどっちが地の色?」などという、大人には思いつかないような質問がたくさん飛び出します。(ちなみにシマウマの地の色は黒なのだそうです。あ、シロクマも地肌は黒いそうです。)

それに対して先生方は、相手が子供だからといって誤魔化したりせずに、時には難しい専門用語も使ってきちんと、しかも噛み砕くように分かりやすく説明をしてくれます。

私が一番好きなのは、植物について、「”アントシアニン” って知ってる~?ちょっと難しい言葉やけど大切なんで覚えといてくれる~」なんていう柔らか~い調子の関西弁で説明してくれる先生です。説明がとても分かりやすく、私達も昨年の放送で ”アントシアニン” という言葉を覚えました。

初めて知ることも多く、また、子供ならではの目の付け所に感心したり、質問した小さな子供が先生の答えに「へェ~!!!」と大きな声で驚いたりといった電話ならではのやりとりも面白く、なかなか聞き応えのある番組です。

普段は作業中、FMを流していることが多いのですが、この時期はAMに替えて番組を楽しんでいます。

さて、もう一度だけアゲハチョウのお話しを。

7月22日の朝、幼虫君2号(ボブ)は無事にチョウになって旅立ちました。

21日夜に羽化の兆候を見せたボブ、幼虫君1号の時は羽化の瞬間を観察できなかったので、今度こそはと思い、22日は朝5時を過ぎた頃から、ボブの容器を置いた台所と布団を行ったり来たりしてうたた寝を交えながら何回となく様子を確認しました。

そして5時45分、ついにその時が訪れました。

羽化した直後のボブ(7月22日5:46)
羽化した直後のボブ(7月22日5:46)

サナギがピクピクしだしたな、と思った次の瞬間、まるでクシャクシャに丸めた服を担いで慌てて部屋から出掛けるかのように、あっという間に羽化が終わってしまいました。

もっとゴソゴソと時間がかかるものと思っていたので、あまりの簡単さにびっくりでした。

しわくちゃだった羽根は10分ほどでピンと伸び、その後もう20分ほどして旅立っていきました。

同じボブです
同じボブです

きっとこのアゲハの幼虫の観察でも、子供だったらもっといろいろ不思議に感じたり、気が付いたりすることがあるんだろうなあ、と『子供科学電話相談』を聞きながら、大人の目で見てしまっている自分に気付き、ちょっと寂しくなりました。(Ku)

アゲハチョウの幼虫-旅立ち

19日(金曜日)の朝、幼虫君1号は無事に立派な ”アゲハチョウ” になって旅立ちました。

9日夕方にサナギの姿になってから、ほとんど変化の無かった幼虫君1号でしたが、18日(木曜日)の夕方になって、それまでよりも明らかに色が黒っぽくなっていることに気が付きました。

帰宅後、寝る前にもう一度様子を確認すると、色,形などがさらに大きく変化しているではありませんか!

大きな変化が始まった幼虫君1号(7月18日22:04)
大きな変化が始まった幼虫君1号(7月18日22:04)

上半身(?)が黒くなり、お腹の部分もなんだかスジのような模様がはっきりして、全体的に表面が乾燥したような感じです。

きっと羽化は明日の朝だろうと思い、就寝。

翌朝5:30頃に一度目が覚めたので様子を確認すると、寝る前とは特に変わっていないように見えました(寝ぼけていて細かい変化を見つけられなかったかもしれません)。

そして6:30の目覚まし時計で改めて様子を見に行くと、容器の中には立派なチョウが!!

チョウになった幼虫君1号(7月19日6:25)
チョウになっていた幼虫君1号(7月19日6:35)

私が2度寝してしまった1時間弱の間に幼虫君1号はさっさと羽化してしまったのでした。

旅立つ前の幼虫君1号(7月19日6:46)
旅立つ前の幼虫君1号(7月19日6:46)

容器から出して開けた窓のそばに置いてやると、しばらく体を休めたのち、私達が朝食を食べている間に旅立って行きました。

この変化にはビックリ
この変化にはビックリ

約10日間で、「いもむし」が「チョウ」になって飛んでいきました。

知識としては知っていたものの、その大きな変化を目の当たりにして驚異の眼を見張るばかりでした。自然の力の偉大さを改めて感じました。

見逃した”羽化”の様子の観察については、その後順調に1号君と同様の経過をたどっている”ボブ(幼虫君2号)”に託したいと思います。

今回、アゲハチョウの幼虫を観察してみて、1匹であれば思ったほどエサは必要無いということ(最後の緑色のイモムシの形態で1日葉っぱ数枚程度)、つっつきさえしなければ嫌なニオイを出すことはなく、ニオイらしいニオイといえばエサの柑橘系の葉っぱのよい香りがするくらい。フンも最後の1回以外はドライなので、容器のそうじも簡単で、非常に飼いやすいということが分かりました。

身近に柑橘系の木があって、エサの補充にさえ困らなければ、”イモムシ” だからと毛嫌いせずに是非飼ってみてください(詳しい飼い方はインターネットで検索するとたくさんでてきます)。

さて、やっと虫の話題から離れて(虫嫌いの方、すみませんでした)…

これは?
これは?

工房の庭のプランターで葉を拡げたこの3本の野菜はなんでしょう?

”こんにゃく芋”の1年生
”こんにゃく芋”の1年生

”こんにゃく芋” の1年生です。

知り合いに頂いて プランターに植えた”こんにゃく芋” の1年生の種芋が芽を出し、葉を拡げました。

こんにゃく芋は、収穫するまでに2~3年かかるそうです。

最初の小さな種芋を ”1年生”、秋まで育てて掘り出したものを ”2年生”、これをまた翌春に植えて秋に掘り出すものを ”3年生” と呼び、”3年生” または ”4年生” が ”こんにゃく芋” として使用できるのだそうです。

”こんにゃく” になるまで先は長いですが、姿形も面白いので、ちょっと育ててみようと思っています。(Ku)